研究課題/領域番号 |
10895001
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 企画調査 |
研究分野 |
応用物性・結晶工学
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研究機関 | 山口大学 |
研究代表者 |
篠塚 雄三 山口大学, 工学部, 教授 (30144918)
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研究分担者 |
上浦 洋一 岡山大学, 工学部, 教授 (30033244)
萱沼 洋輔 大阪府立大学, 工学部, 教授 (80124569)
石橋 晃 (株)ソニー中央研究所, プロジェクトリーダー
青柳 克信 理化学研究所, 半導体工学研, 主任研究員(研究職) (70087469)
望月 康則 (株)NEC基礎研究所, 物性応用研究部, 主任研究員(研究職)
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研究期間 (年度) |
1998
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研究課題ステータス |
完了 (1998年度)
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配分額 *注記 |
2,400千円 (直接経費: 2,400千円)
1998年度: 2,400千円 (直接経費: 2,400千円)
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キーワード | 電子励起原子移動 / 原子操作 / 双安定性 / 分子メス / 欠陥反応 / 非平衡新物質 / 内殻励起 / 物質設計 |
研究概要 |
21世紀に向けての物質科学の課題として、原子間結合を人為的に、かつ自然の摂理にしたがって効率良く制御することのできる新しい「原子操作法」の開発が強く望まれている。本研究は、電子励起という時間、空間、エネルギー的に制御性の良い手法を用いて、原子の配列および運動を制御する技術をいかにしたら開発することができるかに関する、研究調査と共同研究の立案が課題である。研究班は物性理論、物性実験、半導体工学を各専門とする21名の研究者(大学、国研、企業)から組織され、以下に掲げる5つの調査項目を分担して調査した。 (a)電子励起法の違いによるその後の原子過程の相違 (b)半導体中の点欠陥、転位での原子制御の可能性(c)電子励起を用いた原子操作の基本技術の開発(d)原子の微視的挙動に基づいた新しい機能素子の開発(e)非平衡新物質の作製 研究分担者以外からも講演者を選び、研究会を2回開催した。その結果、原子移動現象を誘起する励起方法の種類は、可視光、放射光、電子線、イオン照射など多様であり、また起こる現象もバラエティに富んでいること、個々の現象については、ある程度の理解がここ数年で急速に進んできたケースもあるが、その全体像、特に、異なる励起方法によって誘起される現象の相互関係については、ほとんど推測の域を出ていないことが判明した。その科学的な検討についての詳細は別に編集された報告書を参照されたい。 一方、研究計画立案の面からは、従来、異なるグループでばらばらに研究されてきた現象について、対象とする物質や問題意識を共有し、相互に補完する研究体制づくりが、新たな原子操作技術の確立のためには不可欠であることが分かった。その成果の一環として、平成11年度文部省科学研究費特定領域(B)に「電子励起を用いた原子分子操作」(代表:前田康二、東大工)という共同研究の計画書が申請されたことを付記しておく。
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