研究課題/領域番号 |
10895022
|
研究種目 |
基盤研究(C)
|
配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 企画調査 |
研究分野 |
無機工業化学
|
研究機関 | 京都大学 |
研究代表者 |
小久見 善八 京都大学, 工学研究科, 教授 (60110764)
|
研究分担者 |
工藤 徹一 東京大学, 生産技術研究所, 教授 (90205097)
服部 武志 東北大学, 科学計測研究所, 助教授 (20029234)
河村 純一 北海道大学, 大学院・理学研究科, 講師 (50142683)
岡崎 敏 京都大学, 工学研究科, 教授 (40025383)
垣内 隆 京都大学, 工学研究科, 教授 (20135552)
|
研究期間 (年度) |
1998
|
研究課題ステータス |
完了 (1998年度)
|
配分額 *注記 |
3,000千円 (直接経費: 3,000千円)
1998年度: 3,000千円 (直接経費: 3,000千円)
|
キーワード | イオニックヘテロ接合 / 界面イオン移動 / 熱力学 / 速度論 / 固固界面 / 液液界面 |
研究概要 |
気相、液相、固相の三相のうち、二つ以上の混合しない相を接触させると界面が形成される。この界面に着目した研究の代表的なものに電子・(ホール)接合である半導体がある。半導体の分野ではへテロ接合における現象として多くのデバイスを形成して広く実用されており、その基本としての物理・化学的挙動に関して以前より多くの研究があり、その挙動の解明は進んでいる。一方、相間の移動が電子ではなくイオンに着目すると、界面を通してのイオンの移動は神経伝達のような生体内情報伝達やマンガン乾電池・リチウムイオン電池などの一次・二次電池や燃料電池におけるエネルギー変換反応に直接・間接に関与している。しかし、このような界面を通してのイオン移動を正面に据えた研究は限られている。 上述ように、二相が接触する界面に生じる接合を通してのイオンの相聞移動は多くの重要な反応過程の中心的役割を演じているにも拘わらず、それを正面に据えた研究は少ない。また、それぞれの分野の研究の深度は異なっている。このような状況にある異なる分野でイオンの相間移動を取り扱っている研究者がお互いに意見を交換しあい、共同して研究を進めることはそれぞれの分野における理解を急速に進展させることになると共に、イオンの相間移動という新しい分野が出現することが期待される。 本企画調査では、イオン移動を広い視点から見て、イオニックへテロ接合の形成とその構造、イオニックへテロ接合の熱力学、イオニックへテロ接合の速度論、イオニックへテロ接合の応用というアプローチを行い種々の検討を加えた。その結果、液液界面では速度論よりもむしろ熱力学でその現象のほとんどが説明でき、また固固界面では速度論の寄与も大きいことが示唆された。
|