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卵巣癌の女子発家系に関する臨床的・分子生物学的研究

研究課題

研究課題/領域番号 10897013
研究種目

基盤研究(C)

配分区分補助金
応募区分企画調査
研究分野 産婦人科学
研究機関北海道大学

研究代表者

佐川 正  北海道大学, 医学部附属病院, 講師 (20170623)

研究分担者 牧野田 知  金沢医科大学, 医学部, 教授 (80165688)
田中 俊誠  秋田大学, 医学部, 教授 (40002216)
星 信彦  北海道大学, 医学部, 助手 (10209223)
山田 秀人  北海道大学, 医学部附属病院, 助手 (40220397)
古田 伊都子  北海道大学, 医学部, 助手 (70238682)
研究期間 (年度) 1998
研究課題ステータス 完了 (1998年度)
配分額 *注記
3,100千円 (直接経費: 3,100千円)
1998年度: 3,100千円 (直接経費: 3,100千円)
キーワード家族性卵巣癌 / BRCA1 / 乳癌卵巣癌症候群 / 卵巣癌 / 乳癌
研究概要

133例の卵巣癌患者に家族歴調査を行い、教室における家族性卵巣癌の実態を明らかにすることを目的とした.また、家族性卵巣癌家系に関しては、BRCA1のgerm-line mutationを検索した.
家族性卵巣癌は5例(2例は同一家系)であり、すべて表層上皮性・間質性腫瘍に属していた.家族性卵巣癌は、卵巣癌全体の3.8%(5/133)、表層上皮性・間質性腫瘍の4.4%(5/114)に認められた.家族性卵巣癌はすべて漿液性腺癌であり、漿液性腺癌と漿液性以外の表層上皮性・間質性腫瘍とを比較すると、家族性卵巣癌は漿液性腺癌で有意(p<0.005)に多かった.分化度については、家族性卵巣癌はG3に有意(p<0.05)に多く認められた.
進行期に関しては、家族性卵巣癌ではIII期が4例と最も多く、散発性ではI期が63例と6割近くを占めており、両者の間で有意差(p<0.05)を認めた.重複癌は、家族性では5例中3例に、散発性では109例中11例にみられ、両群間で有意差(p<0.05)を認めた.特に、乳癌は家族性では5例中2例に重複しており、散発性と較べて有意(p<0.01)に多い重複癌であった.診断時年齢と予後については、家族性と散発性卵巣癌の両群間に有意差はなかった.
4家系が家族性卵巣癌家系と診断されたが、その内訳は第1度・第2度近親者に2人以上の卵巣癌がみられた家系が2家系、乳癌・卵巣癌症候群が1家系、HNPCCが1家系であった.BRCA1のgerm-line mutationは2家系で検出された.1家系ではフレームシフト変異が発端者を含めた3例で見つかり、別の1家系ではナンセンス変異が発端者を含む5例で検出された.
今後は、他施設との共同研究により症例数を増やして、我が国の家族性卵巣癌の実態をさらに明確にすることが必要と考えられた.

報告書

(1件)
  • 1998 実績報告書
  • 研究成果

    (2件)

すべて その他

すべて 文献書誌 (2件)

  • [文献書誌] 佐川 正: "家族性卵巣癌の臨床像、遺伝子変異と遺伝子検査" 産婦人科の世界. 50・12. 971-983 (1998)

    • 関連する報告書
      1998 実績報告書
  • [文献書誌] 佐川 正: "教室における家族性卵巣癌の検討" 日本産婦人科学会雑誌. 50・1. 15-22 (1998)

    • 関連する報告書
      1998 実績報告書

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公開日: 1998-04-01   更新日: 2016-04-21  

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