研究課題/領域番号 |
10F00061
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研究種目 |
特別研究員奨励費
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配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 外国 |
研究分野 |
機械材料・材料力学
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研究機関 | 北海道大学 |
研究代表者 |
但野 茂 北海道大学, 大学院・工学研究院, 教授
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研究分担者 |
GIRI Bijay 北海道大学, 大学院・工学研究院, 外国人特別研究員
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研究期間 (年度) |
2010 – 2011
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研究課題ステータス |
完了 (2010年度)
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配分額 *注記 |
1,000千円 (直接経費: 1,000千円)
2010年度: 1,000千円 (直接経費: 1,000千円)
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キーワード | バイオメカニクス / 生体骨組織 / 応力検出 / X線回折 / 皮質骨 / 結晶配向性 |
研究概要 |
骨組織はナノサイズのミネラル粒子がコラーゲン構造に沈着した複合構造を有する。規則的な原子構造を有する材料にX線を照射すると、その規則性に応じて回折X線が発生する。骨組織においては、コラーゲン鎖の周期構造がX線の小角散乱を引きおこし、ミネラル結晶の格子構造からは広角へのX線回折現象が生じる。このX線の回折パターンを解析することで、結晶構造や分子構造といった微視組織の構造変形を検出することができる。そこで、本研究では牛皮質骨から力学実験用の試験片を作製し、試験片負荷時に発生する回折X線の2次元パターンから、ミネラル内部のひずみと結晶学的な構造特徴の変化を調査した。 その結果、X線回折により骨組織負荷時にミネラル結晶に明確な構造変化が生じていることが検出された。また、結晶配向と負荷時の変化および除荷時の形態再現性が作用負荷の履歴に依存して変化することを示した。このX線回折結果が示したように、負荷による超微視形態的な変化は明確であるにもかかわらず、作用応力と弾性率の間にはこのような複雑な挙動が現れなかった。すなわち、マクロな特性観察から微視構造に生じる変化を判断することは難しいといえる。今回確認した微視構造レベルのミネラル粒子間および、ミネラル-コラーゲン間の組織の付着と剥離挙動に関する特性は、骨組織破壊の発生源として考えることができる。本結果を生体骨に適用することで、非破壊的に測定可能なナノレベルの構造情報を基にした骨強度診断の実現が期待される。特に、整形外科分野において、骨の加齢や疾患の進行を定量的に診断し、骨折リスクを予測する新しい臨床応用技術として利用される可能性が高い。
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