研究課題/領域番号 |
10F00125
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研究種目 |
特別研究員奨励費
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配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 外国 |
研究分野 |
内分泌学
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研究機関 | 東北大学 |
研究代表者 |
井樋 慶一 東北大学, 大学院・情報科学研究科, 教授
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研究分担者 |
DAS Gopal 東北大学, 大学院・情報科学研究科, 外国人特別研究員
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研究期間 (年度) |
2010 – 2011
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研究課題ステータス |
完了 (2011年度)
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配分額 *注記 |
1,900千円 (直接経費: 1,900千円)
2011年度: 900千円 (直接経費: 900千円)
2010年度: 1,000千円 (直接経費: 1,000千円)
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キーワード | ラット / 視床下部 / 室傍核 / 転写因子 / 最初期遺伝子 / mRNA / タンパク質 / ウェスタンブロット |
研究概要 |
FosBはFosファミリーに属する最初期遺伝子産物で、c-Fosと比較して発現が長時間持続することが知られる。我々は、ラット視床下部においてFosB発現がストレスにより惹起され、それが糖質コルコイドによって挿制されることを明らかにした。 本研究では、手術侵襲ストレスおよび拘束ストレスによりFosB発現の時間経過を視床下部室傍核で検討し、c-Fosの時間経過を比較した。FosBはc-Fosと比較してより遅く立ち上がり、長期間発現が持続することが明らかにされた。 次に、Fos-B発現がいずれの神経内分泌ニューロンに発現するかを検討した。ストレスによりFosBは視床下部室傍核のCRHニューロンに選択的に発現が認められた。さらに、ストレスにより視床下部室傍核において発現増加するFosBタンパク質は主としてFosBであり、deltaFosBタンパク質には明らかな増加が認められなかった。 一方、FosBmRNA発現はc-Fos mRNA発現と同様、ストレス負荷後約30分程度で頂値を示した。したがって、FosB発現がc-Fosと比較して長期間持続するのは、転写レベルの差異ではなく、翻訳レベルあるいはタンパク質の安定性の差異による可能性が示唆された。今後、FosBがストレス応答において果たす生理的役割を明らかにして行く予定である。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
3: やや遅れている
理由
平成22年3月11日の東日本大震災により研究室が壊滅的な被害を受け、外国人特別研究員のGopal Das君もバングラデシュに一時帰国を余儀なくされた。その後研究室の復旧が進み、Gopal君も研究を再開したが、完全にキャッチアップできていない。
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今後の研究の推進方策 |
Gopal君は7月一杯研究期間の延長が認められたので、研究の完遂に向けて実験を行っているところである。日程調整を行いながら、完成のための実験プロトコールを作成し、指導教員ともども最大限努力するつもりである。
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