研究課題/領域番号 |
10F00367
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研究種目 |
特別研究員奨励費
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配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 外国 |
研究分野 |
応用物性・結晶工学
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研究機関 | 千葉大学 |
研究代表者 |
解良 聡 千葉大学, 大学院・融合科学研究科, 准教授
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研究分担者 |
HUANG Yuli 千葉大学, 大学院・融合科学研究科, 外国人特別研究員
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研究期間 (年度) |
2010 – 2012
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研究課題ステータス |
完了 (2012年度)
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配分額 *注記 |
2,200千円 (直接経費: 2,200千円)
2012年度: 800千円 (直接経費: 800千円)
2011年度: 900千円 (直接経費: 900千円)
2010年度: 500千円 (直接経費: 500千円)
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キーワード | 有機薄膜 / 超格子 / 電子状態 / 分子配向 / 走査トンネル顕微鏡 / 光電子分光 / 電子構造 / 表面界面 |
研究概要 |
固体表面における有機分子の織りなす低次元超格子構造の二次元ネットワーク構造ならびにその電子状態を高分解能光電子分光法により直接評価し、新奇な量子構造体であるナノスケール分子界面の電子機能性を議論することを目的とした。 弱い相互作用の物理となる分子基板間相互作用について直接的な証拠を得るために、二次元角度分解紫外光電子分光実験を行いAu(111)上のClAlフタロシアニン配向膜における分子軌道可視化実験に挑戦した。Au(111)の表面電子構造が低温において吸着分子との相互作用の変化により顕著に変調を受けていることが分かった。配向制御膜の高精度分光手法により、今後有機界面における電子状態の詳細な議論における新たな展開が期待される。 さらに上記界面電子状態変化のより詳細な理解のため、密度汎関数理論による界面状態の第一原理計算(VASPコード)シミュレーションを行った。比較のために平面骨格で対称性の高いCuフタロシアニン/Au(111)界面についての計算は完了し、現在CIAIフタロシアニン/Au(111)についての計算を進めている。尚、本プログラムの終了後、上記関連課題についての最終的な結論を得るべく、グラーツ工科大学へ2か月短期滞在し研究を継続した。以上の成果を踏まえ、今後、弱い分子間相互作用により発現する低次元有機超格子構造の光・電子機能性の根源を理解するための第一歩が開かれたといえる。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
2: おおむね順調に進展している
理由
24年度当初計画の実験は実施でき、有機半導体の界面電子構造問題において多くの成果が得られた.有機二成分ヘテロ界面の電子構造については、想定した事象外の結果も現れており、明確な成果を見出すにはいたっていない。
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今後の研究の推進方策 |
研究課題は終了したが、早急に未発表データについて解析を完了し論文投稿する予定である。
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