研究概要 |
当初研究計画ではO.sativa/O.glaberrima交雑後代に見出されたF1花粉不稔遺伝子座S19の単離を目指していたが、Giao氏滞在期間中の単離の困難さ、および国際的な生殖的隔離研究の動向を見極め、重複遺伝子の機能喪失モデルによって説明可能なO,sativa/O.rufipogon交雑後代のF1花粉不稔遺伝子座5器5およびSK36の単離に研究テーマを変更して実験を行った。Giao氏は、SK35/SK36のアリルの機能性に関して全容を解明するため、PG1_SK35-T65+,PG1c_SK36-niv+,PGld_SK36-niv+,PGle_SK36-niv+ゲノミックコンストラクトをSK35花粉半不稔個体およびSK36花粉半不稔個体に形質転換し、計8組み合わせにおいて、T1あるいはT2におけるSK35/SK36の遺伝子型頻度を調査した。いずれのコピーも機能性を有している事が明らかとなった。二細胞期、三細胞期における発現をRT-qPCRにて解析したところ、SK35半不稔個体およびSK36半不稔個体はT65と比べて発現量が半減している事が明らかとなった。以上の内容について原著論文の原稿を作成し、投稿直前まで準備を行ったが、形質転換実験のコントロール区について不明瞭な結果が得られたため、投稿を行うことができなかった。コントロール区に関する実験データが得られ次第、論文投稿を行うことでGiao氏とのコンセンサスを得た。
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