研究課題/領域番号 |
10F00708
|
研究種目 |
特別研究員奨励費
|
配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 外国 |
研究分野 |
有機化学
|
研究機関 | 東京工業大学 |
研究代表者 |
鈴木 啓介 東京工業大学, 大学院・理工学研究科, 教授
|
研究分担者 |
STADLBAUER Sven 東京工業大学, 大学院・理工学研究科, 外国人特別研究員
|
研究期間 (年度) |
2010 – 2011
|
研究課題ステータス |
完了 (2011年度)
|
配分額 *注記 |
1,800千円 (直接経費: 1,800千円)
2011年度: 800千円 (直接経費: 800千円)
2010年度: 1,000千円 (直接経費: 1,000千円)
|
キーワード | カテキン / エピカテキン / カテキンオリゴマー / ポリフェノール / エピアフゼレキン / エピガロカテキン / オリゴマー / 選択的合成 |
研究概要 |
植物中に多く含まれるカテキンオリゴマーは、抗菌および抗腫瘍性をはじめとする各種の興味深い生理作用を示すことから、最近注目されている。しかし、天然から純度の高い標品を入手することは一般に難しく、これが関連する領域の研究の進展を妨げている。本研究においては、合成により純粋な化合物を得るための方法論開拓を行った。 本年度の研究においては、ヘテロオリゴマーの構成ユニットとなる各種のカテキンモノマーの合成法の開拓を行った。検討の結果、A環ユニットとB環ユニットを炭素-炭素を介して結合させた後、分子内芳香族求核置換反応によりC-O結合を形成させることにより、フラバン骨格を構築する方法を見出した。この方法は、これまでの合成経路に比べ格段に効率性に優れる。実際に、この方法を用いエピアフゼレキン、エピカテキン、およびエピガロカテキンの簡便且つ選択的な合成に成功した。このように、保護基が適当に区別されたカテキンモノマーを自在に調製可能となったので、次に調製したカテキンモノマーを用い、その選択的オリゴマー化を検討した。その結果、望みの位置の保護基を選択的に除去したフェノール誘導体を用いると、従来制御困難であったフラバン骨格4,6-位間での結合形成が可能となった。現在生成物の詳細な構造を解析中である。 以上、これまでの本研究により、カテキンモノマーの効率的な合成法を見出すことができた。また、カテキンオリゴマーの合成も検討し、これまで困難であった異常な結合様式を有するカテキン二量体の合成にも成功した。
|