研究課題/領域番号 |
10F00744
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研究種目 |
特別研究員奨励費
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配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 外国 |
研究分野 |
感性情報学・ソフトコンピューティング
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研究機関 | 東京大学 |
研究代表者 |
池上 高志 東京大学, 大学院・情報学環, 教授
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研究分担者 |
WOODWARD A.M. 東京大学, 大学院・情報学環, 外国人特別研究員
WOONWARD A.M. 東京大学, 大学院・情報学環, 外国人特別研究員
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研究期間 (年度) |
2010 – 2012
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研究課題ステータス |
完了 (2012年度)
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配分額 *注記 |
2,100千円 (直接経費: 2,100千円)
2012年度: 600千円 (直接経費: 600千円)
2011年度: 900千円 (直接経費: 900千円)
2010年度: 600千円 (直接経費: 600千円)
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キーワード | カオス / 時間スケール / Map Reduce / ハルシネーション / 神経回路網モデル / 主観的時間 / 熱浴計算 / コンピュータ・ビジョン / カオス的遍歴 / フィードバック / 人工生命 / 神経ネットワーク / 遺伝的アルゴリズム / ビデオフィードバック |
研究概要 |
本年は、昨年の研究テーマである、カオス的遍歴ダイナミクスを用いたサッカードのモデルをまとめ、人工生命の国際会議で発表した。このモデルは、ベースとなったJim Crutchfieldの研究結果ではみられなかった、新しいアトラクターパターンが見つかっている。この研究を発表したところ、Tom Froeseという池上研のPDが興味を示し、われわれが経験する幻覚(ハルシネーション)を、内部的なメカニズムで説明できるのでは、と提案し、これに関する論文を草稿出版した。実際、幻覚のパターンには、反応拡散系にみられる渦巻きや繰り返しパターンなどが多く見られ、それは内部的な力学系があるからだと思われる。この話をまとめていく過程で、Libetのtime-on理論や、視覚における2つの経路との関係等との関係つけが行われた。 上の研究から強く示唆されることは、脳の内部の力学系は本質的に並列的であり、それが自律ロボットをデザインする場合にも活かされるべきである。並列的というのは、異なる時間スケールをもって計算するプロセスの集合だという意味でもある。神経回路のモデルにおいては、そうした複数の時間スケールの問題は異なる時間定数として扱われるのが普通であるが、たとえば新しい計算のプラットホームであるMapReduceは、情報の計算モジュールへの展開と、計算結果の収飲というフェーズを持つ。これを再帰的に繰り返し実行するシステムはどうなるか、そうした議論を行い、プレリミナリーな計算実験を行っている。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
2: おおむね順調に進展している
理由
予定通り、論文も執筆し、一定の成果を得ることが出来た。また、研究結果が次のテーマへと発展させることが出来た。
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今後の研究の推進方策 |
今後は、マルチコアなコンピュータあるいはインターネットを用いた、複数並列時間の脳モデルへと具体的に発展させる予定である。
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