研究課題/領域番号 |
10F00768
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研究種目 |
特別研究員奨励費
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配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 外国 |
研究分野 |
言語学
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研究機関 | 成城大学 |
研究代表者 |
窪田 三喜夫 成城大学, 文芸学部, 教授
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研究分担者 |
GRENON Izabelle 成城大学, 文芸学部, 外国人特別研究員
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研究期間 (年度) |
2010 – 2011
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研究課題ステータス |
完了 (2011年度)
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配分額 *注記 |
1,700千円 (直接経費: 1,700千円)
2011年度: 900千円 (直接経費: 900千円)
2010年度: 800千円 (直接経費: 800千円)
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キーワード | 音声トレーニング / fMRI / 母音 / 範疇化 / 機能的脳イメージング / 音声 |
研究概要 |
本研究は、第二言語(L2)学習者を対象とした脳内音素反応と反応部位に関するものであり、母語話者とL2言語学習者の脳内反応の違いに注目した。本実験では、1か月の音声トレーニングをパソコン・ソフト上で定期的に行い、訓練前と訓練後で、音声対立の判断行動と脳内反応部位が、どのように変化していくのかを、fMRI実験と音声トレーニングで検証した。 母音トレーニングを行うために、HVPT(High Vaariability Phonentic Training)programを作成し、音声を聴取し、正しい発音をボタン押しする課題を行った(2316刺激音、30分セッションを最大10回)。 結果: (1)音声トレーニングの事前テストは、72%の正答率で、事後テストの結果は、85%であった(p<.0001)。 (2)トレーニングを4回終了した被験者は、全員、スペクトラムの違いに基づいて母音対立を区別することができた。トレーニングが5回では、半数の被験者が区別し、6回以上のトレーニングでは18%であった。 (3)スペクトラム情報を利用した被験者は、そうでない被験者と比べ、母音判断が正確に行われた。 本研究では、音声対立トレーニング前には、母音継続時間に基づいた母音対立判断を行なっていたが、トレーニングの結果、スペクトラム情報による判断に変更できた被験者もいた。この結果は、トレーニングの回数に依存する可能性があり、詳細な分析を今後行う予定である。更に、fMRIデータ分析も行い、トレーニング結果と比較する予定である。 以上、本研究成果は、「日本人英語学習者が、パソコンによる音声トレーニングをうけると、英語音が正確に知覚できる」点に関する外国語音声指導方法に、具体的な指針を提供できるものである。
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