研究課題/領域番号 |
10J00162
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研究種目 |
特別研究員奨励費
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配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 国内 |
研究分野 |
生物多様性・分類
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研究機関 | 筑波大学 |
研究代表者 |
関谷 薫 筑波大学, 大学院・生命環境科学研究科, 特別研究員(DC2)
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研究期間 (年度) |
2010 – 2011
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研究課題ステータス |
完了 (2011年度)
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配分額 *注記 |
1,400千円 (直接経費: 1,400千円)
2011年度: 700千円 (直接経費: 700千円)
2010年度: 700千円 (直接経費: 700千円)
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キーワード | 六脚類 / 昆虫比較発生学 / コムシ目 / 内顎類 / 内顎口 |
研究概要 |
広義の昆虫類である六脚類の原始系統群である内顎類(トビムシ目+カマアシムシ目+コムシ目)は、これまで広く受け入れられてきた分類群であるが、近年その単系統性、類内および周辺分類群との系統関係についてさまざまな分野から研究がすすめられ、コンセンサスの得られていない状況にある。比較発生学的手法は、形態の形成過程観察することで、異なる分類群の各器官の相同性の検証と形態進化の過程を議論することができ、系統学的議論においても有効な手段のうちの一つである。私は、特に内顎類め妥当性の検証、六脚類の進化的考察において重要なコムシ目に着目し、発生学的研究をおこなった。 ヤマトハサミコムシの採集、飼育、採卵をおこない、今年度は約500卵を得た。得られた卵を走査型電子顕微鏡をもちいて観察し、コムシ目の腹部付属肢形成、背板形成などについて明らかにし、記載をおこなった。また、組織学的観察も導入に、内顎口の重要な構造の一つである口褶について、その構成要素を明らかにするとともに、先行研究の材料であったコムシ目ナガコムシ亜目についても再観察をおこない、これまでの知見の訂正をおこなった。他の内顎類の内顎口形成様式と比較をおこなったところ、トビムシ目、カマアシムシ目の内顎口とコムシ目の内顎口は形成様式、口褶の構成要素が異なることが示された。これにより、内顎口を唯一の共有派生形質とする内顎類の妥当性、単系統性が必ずしも支持されないことが示唆された。
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