研究課題/領域番号 |
10J01086
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研究種目 |
特別研究員奨励費
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配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 国内 |
研究分野 |
免疫学
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研究機関 | 京都大学 |
研究代表者 |
佐野 晃之 京都大学, 医学研究科, 特別研究員(DC2)
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研究期間 (年度) |
2010 – 2011
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研究課題ステータス |
完了 (2011年度)
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配分額 *注記 |
1,400千円 (直接経費: 1,400千円)
2011年度: 700千円 (直接経費: 700千円)
2010年度: 700千円 (直接経費: 700千円)
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キーワード | スレオニン脱リン酸化酵素 / 自然免疫 / 活性中心 |
研究概要 |
我々の研究室において、Eyes absent(EYA)はそのN末端領域にスレオニン脱リン酸化酵素活性を、C末端領域にはチロシン脱リン酸化酵素活性をもつ新規の脱リン酸化酵素であり、そのスレオニン脱リン酸化酵素活性が、細胞内に流入した核酸によって引き起こされるIFN-・遺伝子活性化に関与することを見出してきたが、そのシグナル伝達経路は不明な点が残されていた。そこで、本研究は、自然免疫活性化におけるEYAの機能解析を目標としている。 マウスなどの高等生物においてEYAは4つ存在しているが、ショウジョウバエではEYAは1つの遺伝子しか存在しない。我々の研究室では、DNasellを欠損したショウジョウバエでは、未分解DNAが蓄積し、抗菌ペプチドAttacin Aが恒常的に活性化していることを見出してきた。EYAの発現の減弱によりAttacin Aの恒常的活性化が減弱すること、ショウジョウバエEYAにもこの脱リン酸化酵素活性が存在することを見出した。これらの実験はフランスのグループと共同研究によって行われており、現在論文投稿中である。 チロシン脱リン酸化酵素活性ではEYA1およびEYA4が、スレオニン脱リン酸化酵素活性ではEYA3がメンバー間で強い活性を持っている。EYAのチロシン脱リン酸化酵素活性は非常によく保存されたC末端に局在しているが、スレオニン脱リン酸化酵素活性に必要なN末端はメンバー間であまり保存されていない。そこでEYA3の変異体を作製し、スレオニン脱リン酸化酵素活性に必要な領域を検討した。その結果、スレオニン脱リン酸化活性の強いEYA3では3つのExonが酵素活性に重要な役割を果たしていること、EYA4ではこれらのうちの2つしか使われておらず、この使用するエクソンの選択により、スレオニン脱リン酸化酵素活性の強弱を調整している可能性を見出し、報告した。
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