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東北地方縄文時代中期―後期土器編年における標式資料・基準資料の基礎的研究

研究課題

研究課題/領域番号 10J01384
研究種目

特別研究員奨励費

配分区分補助金
応募区分国内
研究分野 考古学
研究機関慶應義塾大学

研究代表者

安達 香織  慶應義塾大学, 文学研究科, 特別研究員(DC2)

研究期間 (年度) 2010 – 2011
研究課題ステータス 完了 (2011年度)
配分額 *注記
1,400千円 (直接経費: 1,400千円)
2011年度: 700千円 (直接経費: 700千円)
2010年度: 700千円 (直接経費: 700千円)
キーワード縄文時代 / 土器 / 型式 / 編年 / 最花式 / 製作技法 / 工程 / 縄文土器 / 型式編年 / 製作工程
研究概要

縄紋土器型式の設定と編年には、土器の形態や装飾だけでなく、技法の分析も有効である。本研究では、東北地方北部中期後半の土器型式編年の再構築を目的に、基礎資料の技法に着目した分析を行ない、以下の成果を得た。
最花貝塚遺跡A地点出土土器のうち主体を占める、胴部に屈曲のない深鉢形土器(I類土器)は、形態・装飾だけでなく、技法に明確な特徴がある。I類土器には、平縁深鉢形の器体を成形後、「胴部(器面)縄紋」、「口縁部段」、「胴部沈線文」の全てあるいは一部が加えられている。各装飾の組み合わせ及び加飾の順序により、I類土器は、1「胴部縄紋」、2「口縁部段」、3「胴部沈線文」の工程となるI A類、1「胴部縄紋」、2「口縁部段」の工程となるIB類、1「器面縄紋」の工程となるI C類にわけられる。器体のサイズや縄紋原体の種類は、I A、I B、I C類の順でまとまりがある。つまり、最花貝塚遺跡A地点出土土器は、胴部に屈曲のある深鉢形土器(II類土器)とあわせて四とおりの土器を作りわける特徴的な製作システムで作られたと考えられる。
一方、従来「最花式」と同一の型式とされることの多かった東津軽郡外ヶ浜町中の平遺跡出土第III群土器についても形態・装飾、技法の分析を行なった。その結果、最花貝塚遺跡A地点出土土器とは区別できる形態・装飾、技法の特徴をもっていることが明らかになった。この一群は、最花貝塚遺跡A地点出土土器とは異なる製作システムで作られている。
前者を基準とする型式を最花A式、後者を基準とする型式を中の平III式と仮に呼ぶことにした。製作工程を含めた技法、形態・装飾の特徴が異なるだけでなく、文様の系譜も異なり、分布にも違いが認められることから、最花A式と中の平III式とは、従来のように同一系統に連続するものとしてではなく、概ね並行期の、それぞれ下北半島と津軽半島とを中心に分布する二つの型式として理解するほうが妥当である。

報告書

(2件)
  • 2011 実績報告書
  • 2010 実績報告書
  • 研究成果

    (8件)

すべて 2012 2011 2010 その他

すべて 雑誌論文 (3件) (うち査読あり 1件) 学会発表 (4件) 備考 (1件)

  • [雑誌論文] 東北地方北部を中心とした縄紋時代中期後半の土器型式間の関係について2012

    • 著者名/発表者名
      安達香織
    • 雑誌名

      日本考古学協会第78回総会研究発表要旨

      ページ: 12-13

    • 関連する報告書
      2011 実績報告書
  • [雑誌論文] 東京都(区部)の大木式の様相2011

    • 著者名/発表者名
      安達香織
    • 雑誌名

      下総考古学

      巻: 21((印刷中))

    • 関連する報告書
      2010 実績報告書
    • 査読あり
  • [雑誌論文] 東北地方北部における縄紋時代中期後半土器型式編年の再検討-最花A式と中の平III式との関係について-2011

    • 著者名/発表者名
      安達香織
    • 雑誌名

      日本本考古学協会第77回総会研究発表要旨

      ページ: 18-19

    • 関連する報告書
      2010 実績報告書
  • [学会発表] 東北地方北部における大木9式・10式土器の様相2011

    • 著者名/発表者名
      安達香織
    • 学会等名
      平成23年度三田史学会大会
    • 発表場所
      慶應義塾大学
    • 年月日
      2011-06-18
    • 関連する報告書
      2011 実績報告書
  • [学会発表] 東北地方北部における縄紋時代中期後半土器型式編年の再検討-最花A式と中の平III式との関係について-2011

    • 著者名/発表者名
      安達香織
    • 学会等名
      平成23年度日本考古学協会総会研究発表会
    • 発表場所
      國學院大學
    • 年月日
      2011-05-29
    • 関連する報告書
      2011 実績報告書
  • [学会発表] 「最花式」土器の再検討-製作工程の分析を中心に-2010

    • 著者名/発表者名
      安達香織
    • 学会等名
      中央史学会
    • 発表場所
      中央大学 (東京都)
    • 年月日
      2010-12-10
    • 関連する報告書
      2010 実績報告書
  • [学会発表] 榎林式土器研究の諸問題-東北地方北部縄紋時代中期土器編年の再構築のために-2010

    • 著者名/発表者名
      安達香織
    • 学会等名
      三田史学会大会
    • 発表場所
      慶應義塾大学 (東京都)
    • 年月日
      2010-06-23
    • 関連する報告書
      2010 実績報告書
  • [備考]

    • URL

      http://web.mita.keio.ac.jp/~db084019/

    • 関連する報告書
      2010 実績報告書

URL: 

公開日: 2010-12-03   更新日: 2024-03-26  

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