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フランス革命におけるフェデラリスムのディスクール分析

研究課題

研究課題/領域番号 10J02295
研究種目

特別研究員奨励費

配分区分補助金
応募区分国内
研究分野 西洋史
研究機関筑波大学

研究代表者

角田 延之  筑波大学, 大学院・人文社会科学研究科, 特別研究員(DC2)

研究期間 (年度) 2010 – 2011
研究課題ステータス 完了 (2011年度)
配分額 *注記
800千円 (直接経費: 800千円)
2011年度: 400千円 (直接経費: 400千円)
2010年度: 400千円 (直接経費: 400千円)
キーワードフランス革命 / フェデラリスム / パリ / マルセイユ / 人民主権 / 地域主義 / 敵対 / 融和 / マルセイユとパリ / 国王裁判 / 基礎文献 / 西洋史全体ゼミ / 一次史料収集 / 諸研究者との交流 / 博士論文
研究概要

今年一年間の研究を通して、明らかになったのは以下のことである。まずフランス革命におけるフェデラリスムのディスクール分析を行う上で当然重要となる「フェデラリスム」という語そのものは、研究対象地域であるマルセイユの各革命勢力によっては、ほぼ使用されていない。「フェデラリスム」はマルセイユにとっては他者の言葉であった。次に、先行研究は、いわゆる「フェデラリストの反乱」を起こした諸セクション集会にとっての重要な理念は「人民主権」であるとしているため、諸セクションのみならず、対抗勢力であるクラブについても「人民主権」および「国民主権」の理念についての調査を行ったが、双方の勢力による語使用に顕著な差異を見出すことはできず、反乱を起こした諸セクションのみに「人民主権」の理念を負わせることは正当ではないことが明らかとなった。そこで、両勢力の地域意識を調査するために、「マルセイユ」、「マルセイユ人」、「パリ」、「パリ人」、「フランス」、「フランス人」の6つの語彙について、詳細に使用状況の調査を行った。その結果、地域主義は存在したが、それは即座に反乱に結びつくものではなかったことがわかった。現地で収集した一次史料の調査は以上であるが、この分析を導くにあたっては、既存の革命史研究が大いに参考になった。例えば、解説付きの国王裁判議論集は、人民への判決の委託、いわゆる「人民上訴」が、敵対勢力に抵抗するための戦術的方便であるという認識を与えてくれた。ゆえにマルセイユのジャコバン・クラブの、「人民上訴派」への態度は硬化したのである。また逆に、リン・ハントの『人権を創造する』からは、革命期には様々な対立がありながらも、各勢力は絶えず融和の道を探っていたことへの着想を得た。地方史を研究する上では、地方ごとの差異、中央との敵対、という側面が強調されがちであるが、共通点も踏まえて考察しなければ一面的なものになるのであり、そのような認識を導くのは常に様々な先人による諸研究の読解であることを改めて認識することができた。

報告書

(2件)
  • 2011 実績報告書
  • 2010 実績報告書
  • 研究成果

    (4件)

すべて 2011 2010 その他

すべて 学会発表 (3件) 備考 (1件)

  • [学会発表] 革命家バルバルーの政治認識-フランス革命期の中央-地方関係についての一考察-2011

    • 著者名/発表者名
      角田延之
    • 学会等名
      歴史人類学会
    • 発表場所
      中央大学駿河台記念館
    • 年月日
      2011-10-22
    • 関連する報告書
      2011 実績報告書
  • [学会発表] フランス革命期マルセイユにおける「一にして不可分の共和国」観2011

    • 著者名/発表者名
      角田延之
    • 学会等名
      日本西洋史学会
    • 発表場所
      日本大学
    • 年月日
      2011-05-15
    • 関連する報告書
      2011 実績報告書
  • [学会発表] Possibilite d'autre unite et indivisibilite de republique- avec etudes sur Marseille en Revolution2010

    • 著者名/発表者名
      角田延之
    • 学会等名
      Seminaire commun Universite Aoyama Gakuin- Universite de Franch e Comte- Universite de Tsukuba
    • 発表場所
      青山学院大学
    • 年月日
      2010-11-25
    • 関連する報告書
      2010 実績報告書
  • [備考]

    • URL

      https://sites.google.com/site/emstudies/

    • 関連する報告書
      2011 実績報告書

URL: 

公開日: 2010-12-03   更新日: 2024-03-26  

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