研究課題/領域番号 |
10J04416
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研究種目 |
特別研究員奨励費
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配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 国内 |
研究分野 |
応用獣医学
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研究機関 | 大阪大学 |
研究代表者 |
加藤 大志 大阪大学, 微生物病研究所, 特別研究員(PD)
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研究期間 (年度) |
2010
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研究課題ステータス |
完了 (2010年度)
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配分額 *注記 |
1,000千円 (直接経費: 1,000千円)
2010年度: 1,000千円 (直接経費: 1,000千円)
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キーワード | 鳥ポリオーマウイルス / 構造タンパク質 / アポトーシス / 病原性 |
研究概要 |
APVの構造タンパク質VP4にはアポトーシス誘導能があることが報告されており、このアポトーシスがAPVの病原性に関与することが示唆されている。Yeast two-hybrid assayの結果、p53のユビキチンリガーゼの1つであるPirh2がVP4の相互作用因子の候補として挙がった。APV感染細胞ではVP4の発現に伴ってPirh2の滅少が認められ、その制御下にあるp53のshort isoformの出現も観察された。さらに平行して感染細胞にアポトーシスが誘導されており、p53制御下のアポトーシス関連分子(FASやNOXA)の転写活性が有意に上昇していた。siRNAによるPirh2ノックダウン細胞ではAPVによって誘導されるアポトーシスは抑制され、細胞外に放出されるウイルス量も減少することが明らかになった。以上のことからVP4-Pirh2-p53経路によって誘導されるアポトーシスがウイルス感染に重要であることが示唆された。 アポトーシスとは本来宿主の病原体に対する防御機構であるため、ウイルス粒子の成熟前にアポトーシスによる細胞死が誘導されることはウイルスにとって不利であると考えられる。そこでAPVによるアポトーシス調節機構を明らかにするため、感染初期に発現するLarge T抗原(LT)によるアポトーシス抑制能を検討した。LT発現細胞を用いてアポトーシス誘導したところ、対照細胞と比較して有意にアポトーシスが抑制されることが示された。またLTはHsc70およびRbとの相互作用することが免疫共沈降法によって確認され、この相互作用がアポトーシス抑制に関与していることが示唆された。 以上をまとめるとAPVは感染初期にはLTによって感染細胞のアポトーシスを抑制し、ウイルスの成熟が完了する感染後期にはVP4によって抑制を誘導に切り替え、成熟ウイルスの放出を効果的にするのではないかと考えられた。
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