研究課題/領域番号 |
10J05686
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研究種目 |
特別研究員奨励費
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配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 国内 |
研究分野 |
西洋史
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研究機関 | 東北大学 |
研究代表者 |
小坂 俊介 東北大学, 大学院・文学研究科, 特別研究員(DC1)
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研究期間 (年度) |
2010 – 2012
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研究課題ステータス |
完了 (2012年度)
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配分額 *注記 |
1,200千円 (直接経費: 1,200千円)
2012年度: 400千円 (直接経費: 400千円)
2011年度: 400千円 (直接経費: 400千円)
2010年度: 400千円 (直接経費: 400千円)
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キーワード | アンミアヌス・マルケリヌス / 後期ローマ帝国 / 古代末期 / コンスタンティウス2世 / 書記官 / オロシウス / ソクラテス・スコラスティコス / ユリアヌス / 皇帝 / 軍隊 / 歴史叙述 |
研究概要 |
本年度はまず、前年度までに達成された研究成果の更なる発展を目標として研究を進めた。第一に後期ローマ帝国政治史に関する重要史料であるアンミアヌス・マルケリヌス『歴史』に関する先行研究の調査を進めることとし、5月23日から6月1日にかけて、イギリスのロンドン大学古典学研究所において文献調査を実施した。この調査によって国内では入手不可能であった多数の史料・研究文献を収集することができた。 第二に昨年政治史的観点から分析を加えたシルウァヌス反乱事件に関して、文学史的観点からの分析を改めて加えた。この事件に関してはアンミアヌスの記述がその後の歴史叙述において受容されたことが判明している。本研究では、アンミアヌスの記述が事件の当事者による直接的証言であることと、ギリシア・ラテン語歴史叙述の伝統においてはそのような証言が信憑性を持つとして重視されたことに注目し、アンミアヌス記述を受容した後代のキリスト教徒著作家が、実は古代の伝統を継受する存在であることを明らかにした。この研究成果を国際会議にて口頭報告し、高い評価を得た。 第三に後期ローマ帝国における書記官の活動について考察した。書記官は本来皇帝に仕える速記係であったが、時に罪人の逮捕などの特別任務に従事していた。本研究では特にコンスタンティウス2世支配期に活動した「鎖」のパウルスに注目し、その活動の実態を再構成するとともに、アンミアヌスによる記述の執筆意図にも考察を加えた。その結果、パウルスの特別任務の実態を詳細に再構成することに成功し、加えてアンミアヌスの記述に同時代史料が影響を与えた可能性をも見出すことができた。
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