研究課題/領域番号 |
10J06206
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研究種目 |
特別研究員奨励費
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配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 国内 |
研究分野 |
応用光学・量子光工学
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研究機関 | 京都大学 |
研究代表者 |
佐藤 義也 京都大学, 工学研究科, 特別研究員(DC1)
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研究期間 (年度) |
2010 – 2012
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研究課題ステータス |
完了 (2012年度)
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配分額 *注記 |
2,100千円 (直接経費: 2,100千円)
2012年度: 700千円 (直接経費: 700千円)
2011年度: 700千円 (直接経費: 700千円)
2010年度: 700千円 (直接経費: 700千円)
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キーワード | フォトニック結晶 / 共振器 / 動的屈折率変化 / 光共振器 / 強結合共振器 / 微弱コヒーレント光 |
研究概要 |
近年、2次元フォトニック結晶において、光の波長程度の微小領域に光を長時間(~数百万サイクル)蓄積させることができる光ナノ共振器が実現され、注目を集めている。このような高い光閉じ込め機能を有する光ナノ共振器間を自在に結合させつつその結合を動的に制御できれば、光パレス列の停止・再生操作などの高度な光操作が可能となり、光パケット通信実現に向けて強く望まれている光バッファメモリへの応用展開が期待できる。しかし、これまでは、共振器間を結合させるためには共振器間距離を数μm以下になるまで近接させなければならず、共振器間の結合を制御する余地がほとんど無かった。この課題を解決するために、本研究では、導波路を介した間接的な結合を利用することを提案し、83μmと大きく離れた2つの光ナノ共振器間の結合状態形成と、その結合状態の動的制御に成功している。本年度はこの導波路を介した結合共振器を多重結合させた構造を考え、実際に光パルスの停止操作が可能であるか検討した。具体的には、光信号パルスを閉じ込める共振器列の中間部に低周波側および高周波側へと離調させた制御用共振器を配置し、導波路により信号用・制御用共振器を交互に結合させた構造を考えた。この構造では制御用共振器を介して信号用共振器間が実効的に結合され、信号光パルスは信号用共振器を飛び移りながら伝搬できるようになる。この光パルスの伝搬速度は信号用共振器間の実効的な間接結合の強さにより決定される。ここで制御用共振器に屈折率変化を加えて離調量を変化させると、信号用共振器間の間接結合の強さを動的に変化させることができ、光パルスを停止させたり再生させたりすることが可能になる。この操作は複数光パルス列に対しても有効であり、パルスの順番を維持したまま光パルス列を停止・再生させることができる。従って、光バッファメモリへと直接的に展開することが可能となる。
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