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microRNA複合体形成経路の解析とそれに基づく標的の生化学的同定

研究課題

研究課題/領域番号 10J06426
研究種目

特別研究員奨励費

配分区分補助金
応募区分国内
研究分野 分子生物学
研究機関東京工業大学 (2011-2012)
東京大学 (2010)

研究代表者

堀江 朋子 (川俣 朋子)  東京工業大学, フロンティア研究機構, 特別研究員(PD)

研究期間 (年度) 2010 – 2012
研究課題ステータス 完了 (2012年度)
配分額 *注記
2,800千円 (直接経費: 2,800千円)
2012年度: 900千円 (直接経費: 900千円)
2011年度: 900千円 (直接経費: 900千円)
2010年度: 1,000千円 (直接経費: 1,000千円)
キーワードRNA / メタボローム / オートファジー / 核酸 / small RNA / micro RNA / RISC / Argonaute
研究概要

オートファジーは酵母からヒトまで保存された細胞内のリサイクルシステムで、細胞内のタンパク質やオルガネラを分解する経路である。オートファジーによって、大量のリボソームが分解されることから、リボソームを構成している核酸(rRNA)も適切に分解されなくてはならない。オートファジーは細胞内の代謝に深く関わっており、システムが破綻すると様々な病態に結びつくと考えられるため、オートファジーの分子機構と生理機能の両面を理解する必要がある。歴史的には、主に酵母細胞での解析から分子機能に関する研究が大きく発展しており、様々な豊富な知見があるものの、その生理機能と代謝を追求する研究はこれまでほとんど行われていない。そこで、外的栄養条件をコントロールした条件において、細胞の増殖と代謝の状態とオートファジーの関係をメタボローム解析や細胞生物学的手法を用いて解析してきた。その結果、細胞内でのイオンのホメオスタシスにオートファジーが非常に重要な役割を果たすことが明らかになってきた。現在特に注目しているのは、特定の金属イオンであり、おそらくタンパク質に結合している微量金属のリサイクルを通じて、細胞内の金属イオンを適切な形態で維持している可能性が明らかになってきた。これらの知見は、これまで全く実験的に証明されていなかったものである。現在、オートファジーの欠損株で金属結合タンパク質の含有量・局在やその活性を調べることで、オートファジーの新たな生理機能を明らかにすべく実験を行っている。
また、メタボローム解析からは、その代謝物の変化からオートファジーの活性に応じて顕著に変化する代謝物を同定した。これらの代謝物は、種を超えてオートファジーの優れたマーカーとなる可能性を秘めており、動物細胞でのオートファジーを理解する上でも基礎となりうる。今後は、遺伝学操作の優れた酵母をもちいることで、その代謝の全貌を明らかにする予定である。

現在までの達成度 (区分)
現在までの達成度 (区分)

2: おおむね順調に進展している

理由

研究の開始直後は、最初の研究計画では解決できない様々な問題に直面したが、昨年度までに違う視点て新しい課題に取り組み始めた結果、予想外の興味深い現象を捉えることができた。現在メタボローム解析も加速し迅速に細胞内の代謝の動きを把握することができるため、オートファジーを多面的に解析することが可能となっている。

今後の研究の推進方策

現在の課題は、過去の膨大な個別研究を網羅的にかつ批判的に整理した上で研究を発展させる必要がある。実験的にも綿密で系統的なデータの蓄積を必要とする。研究酵母の利点を最大限生かして、オートファジーと細胞増殖の関係や、イオンホメオスタシス、代謝におけるオートファジーの役割を理解することを最終的な目標としている。

報告書

(3件)
  • 2012 実績報告書
  • 2011 実績報告書
  • 2010 実績報告書
  • 研究成果

    (4件)

すべて 2011 2010

すべて 雑誌論文 (4件) (うち査読あり 4件)

  • [雑誌論文] Native Gel Analysis for RISC Assembly2011

    • 著者名/発表者名
      川俣朋子、泊幸秀
    • 雑誌名

      Methods in Molecular Biology

      巻: 725 ページ: 91-105

    • DOI

      10.1007/978-1-61779-046-1_7

    • ISBN
      9781617790454, 9781617790461
    • 関連する報告書
      2011 実績報告書 2010 実績報告書
    • 査読あり
  • [雑誌論文] Recognition of the pre-miRNA structure by Drosophila Dicer-12011

    • 著者名/発表者名
      包明久、川俣朋子、泉奈津子、Herve Seitz, 泊幸秀
    • 雑誌名

      Nature Structural and Molecular Biology

      巻: 18;18(10) 号: 10 ページ: 1153-58

    • DOI

      10.1038/nsmb.2125

    • 関連する報告書
      2011 実績報告書
    • 査読あり
  • [雑誌論文] Multilayer checkpoints for microRNA authenticity during RISC assembly2011

    • 著者名/発表者名
      川俣朋子、依田真由子、泊幸秀
    • 雑誌名

      EMBO Reports

      巻: 12(9) 号: 9 ページ: 944-949

    • DOI

      10.1038/embor.2011.128

    • 関連する報告書
      2011 実績報告書
    • 査読あり
  • [雑誌論文] Making RISC2010

    • 著者名/発表者名
      川俣朋子、泊幸秀
    • 雑誌名

      Trends in Biochemical Sciences

      巻: Jul;35(7) ページ: 368-376

    • 関連する報告書
      2010 実績報告書
    • 査読あり

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公開日: 2010-12-03   更新日: 2024-03-26  

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