研究課題/領域番号 |
10J07273
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研究種目 |
特別研究員奨励費
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配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 国内 |
研究分野 |
思想史
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研究機関 | 早稲田大学 |
研究代表者 |
王 恵楽 早稲田大学, 政治学研究科, 特別研究員(DC1)
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研究期間 (年度) |
2010 – 2012
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研究課題ステータス |
完了 (2012年度)
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配分額 *注記 |
2,100千円 (直接経費: 2,100千円)
2012年度: 700千円 (直接経費: 700千円)
2011年度: 700千円 (直接経費: 700千円)
2010年度: 700千円 (直接経費: 700千円)
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キーワード | 後藤新平 / 伝染病 / 公衆衛生 / Bio-politics / 帝国日本 / 植民地 / 医学 / 支配 / 北里柴三郎 / 1894ペスト / 人種概念 / 香港 / 日本 / イギリス / 衛生思想 / 権力 / 宗教 / 臨時陸軍検疫所 / 台湾 |
研究概要 |
近日、上海でH7N9新型の鳥インフルエンザが多くの関心が集まった。本研究は、H5N1型鳥インフルエンザという当時数百人の命を奪った鳥インフルエンザにインスパアされ、公衆衛生と国家権力との関連において考察を行って来た。新型インフルエンザの学名は、携帯電話やパソコンの機種名のように変化していくが、国家権力との繋がりの中で、こうした疫病の流行に対する公衆衛生的な対応に、変わらない本質的な問題が潜んでいる。近年の新型インフルエンザによる実際的な人命の被害は、疫病の歴史の中で見れば、大した数字ではないことがわかる。しかし、それによってもたらした社会全体的な恐怖、そして国家権力の拡張(メディア・衛生機関の動員、学校や市民の日常的生活に浸透する管理など)は、大規模しかも速やかに動かされている。この力によって、古い慣習や風景が抵抗なく排除され、管理しやすい新たな社会が建設されるような現象が見られる。 本研究は、この問題を出発点とし、後藤新平の近代化プロジェクトをその中に位置つけようとしてきた。ミシェル・フーコーやマイケル・ハートやアントニオ・ネグリなどの生政治(Bio-politics)の理論を手かがりにした。「後藤が出版された『処世訓』、『日本膨張論』、『区画整理早わかり:帝国復興の基礎』などの出版物や、『後藤新平文書』にある「我観宗教」、"The Japanese Questionin America"(アメリカにおける日本の問題)などの原稿を取り上げ、アジア医学史の学術大会で発表を行った。当学術大会のコメントや質問を踏まえた上、アジアとの比較、そして、宗教と衛生との対話に重点をおくべきだと考えている。そのために、後藤の原稿である「現代医学」、「霊肉一如の教育」、「学俗一致」、「自治ニ関スル吾人ノ自覚」、「自治生活における宗教との関係」などに現れた言説についての考察を行っている。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
4: 遅れている
理由
膨大資料を整理し、データベース化するため、時間をかかったのである。
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今後の研究の推進方策 |
採用期間中に採集した資料を整理し、1000点ほどの資料をデータベース化をした。主に、「臨時陸軍似島検疫所関係」、「植民地台湾関係」、「香港ペスト関係」、「イギリス衛生関係」、「都市計画関係」、「アジア主義関係」、「伝記関係」、「アジア主義関係」、「性病関係」に分類している。これらの資料を材料として、精細に調理し、論文の形で査読誌に投稿するように、研究を進んでいる。
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