研究課題/領域番号 |
10J07423
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研究種目 |
特別研究員奨励費
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配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 国内 |
研究分野 |
理論経済学
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研究機関 | 東京大学 |
研究代表者 |
紺野 友彦 東京大学, 生産技術研究所, 特別研究員(PD)
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研究期間 (年度) |
2010 – 2011
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研究課題ステータス |
完了 (2011年度)
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配分額 *注記 |
1,900千円 (直接経費: 1,900千円)
2011年度: 900千円 (直接経費: 900千円)
2010年度: 1,000千円 (直接経費: 1,000千円)
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キーワード | 確率 / ネットワーク / ゲーム / ロジット / 経路積分 / 統計力学 / 協力行動 |
研究概要 |
ロジット選択型の確率分布関数に別の解釈を与えた。ロジット型の選択確率とは行動に伴う効用が与えられた時にどれだけの確率でその行動を実際に選択するかを与える代表的な関数である。それ以前もエントロピー最大化との関係でロジット選択関数を導くことができるという結果は得られていたが、「Equal Likelihood Principle」というある行動の組み合わせが同じ効用を与えるとき行動主体がその行動の組み合わせを選ぶ確率は同様に確からしい、という我々が導入した原理から主体がロジット型の確率関数である行動を選択することを示した。また、これでエントロピー最大化でロジット関数が導かれることに意味を与えることができた。この成果を学術誌に出版することができた。ネットワーク上のモデルの分析を進めた、ネットワーク上で主体が社会的に学習する場合にどのようなネットワークならば良い行動が速く広まるか、ネットワークの次数分布の分散の大きさと広まる速度の速さの関係を調べた。協調ゲームをネットワーク上で考え社会的な学習がある場合にどのような、条件の時に良い行動が広まるのかそれをゲームの利得とネットワークの構造に結び付けて研究した。ロジット選択を伴うネットワーク上のゲームを研究し、協調ゲームの結果とネットワーク構造との関係とを調べた。ネットワークの次数分布が持つ分散の大きさがどの戦略が定常状態で選択されるかを決定することを示した。ファインマン経路積分を用いて金融派生商品の価格付けをする研究を進めた。確率論及び統計力学の研究も進めた。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
2: おおむね順調に進展している
理由
大まかには研究計画に基づいて研究が進んでいると言える。論文の出版をすることもできた。従って、おおむね順調に進展していると言える。
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今後の研究の推進方策 |
今までの研究成果を論文にして公開していくことを優先的に進めていくことが望まれる。これまではネットワークの研究が主なものであったので、それ以外の研究をこれからは積極的に進めていきたい。
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