研究課題/領域番号 |
10J07978
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研究種目 |
特別研究員奨励費
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配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 国内 |
研究分野 |
生体関連化学
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研究機関 | 東京農工大学 |
研究代表者 |
飯田 圭介 東京農工大学, 大学院・工学府, 特別研究員(DC1)
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研究期間 (年度) |
2010 – 2012
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研究課題ステータス |
完了 (2011年度)
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配分額 *注記 |
1,400千円 (直接経費: 1,400千円)
2011年度: 700千円 (直接経費: 700千円)
2010年度: 700千円 (直接経費: 700千円)
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キーワード | グアニン四重鎖 / G-quadruplex / タンパク / テロメア / ポリオキサゾール / テロメスタチン |
研究概要 |
グアニンが豊富なDNA配列は、一価のカチオン(Na+,K+など)存在下でG-quadruplex(G4)と呼ばれる特殊な高次構造を形成する。G4は、グアニン同士がG-quartetと呼ばれる平面構造を形成し、さらにそれらがπ-π相互作用により積み重なることで安定化されている。代表的なG4形成配列にはヒトのテロメアに含まれるTTAGGGの繰り返し配列がある。テロメア配列におけるG4の形成はテロメア伸長酵素であるテロメラーゼの阻害、およびテロメア維持機構を担うテロメア結合タンパクの解離により、癌細胞をアポトーシスへと導くことが知られている。G4の生体内における形成の有無およびG4の生物学的機能を調査するためのツールとして、in vitroにおいてG4に強力かつ選択的に結合するG4リガンドが求められている。 我々は昨年度までにG4認識部位を二点持つG4リガンドとして大環状ヘキサオキサゾール二量体を報告している。今年度は、生体内において形成されるG4を強力に安定化することを目的として長鎖テロメアDNAとの相互作用解析を行った。具体的には、G4を一つ形成する24残基、二つ形成する48残基、三つ形成する72残基、四つ形成する96残基のDNAについてそのG4結合能を評価することとした。合成した各種化合物とテロメアDNAとの相互作用をCDスペクトル解析、電気泳動実験によりそれぞれ解析を行った結果、この新規6OTD二量体は、長鎖テロメアG4と相互作用し、分子内で連続的にハイブリッド型のG4構造を形成していることが明らかとなった。さらにCD融解実験を行った結果、長鎖テロメアG4をに対して極めて強力に結合することを明らかとした。6OTD二量体を用いたテロメアG4に結合するタンパクの同定へと展開し、G4結合タンパク質の精製・同定法を確立する。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
2: おおむね順調に進展している
理由
生体内において形成されるG4を強力に安定化することを目的として長鎖テロメアDNAとの相互作用解析を行うことができたため。具体的には、G4を一つ形成する24残基、二つ形成する48残基、三つ形成する72残基、四つ形成する96残基のDNAについてそのG4結合能を評価した
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今後の研究の推進方策 |
6OTD二量体が長鎖テロメアG4をに対して極めて強力に結合することが明らかになったので、今後6OTD二量体を用いたテロメアG4に結合するタンパクの同定へと展開し、G4結合タンパク質の精製・同定法を確立する。
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