研究課題/領域番号 |
10J08082
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研究種目 |
特別研究員奨励費
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配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 国内 |
研究分野 |
素粒子・原子核・宇宙線・宇宙物理(実験)
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研究機関 | 東京大学 |
研究代表者 |
渡辺 陽介 東京大学, 大学院・理学系研究科, 特別研究員(DC1)
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研究期間 (年度) |
2010 – 2012
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研究課題ステータス |
完了 (2012年度)
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配分額 *注記 |
2,100千円 (直接経費: 2,100千円)
2012年度: 700千円 (直接経費: 700千円)
2011年度: 700千円 (直接経費: 700千円)
2010年度: 700千円 (直接経費: 700千円)
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キーワード | ハドロン / 質量の起源 / J-PARC / PHENIX / GEM / HBD / 国際研究者交流 / イスラエル:アメリカ / アメリカ:イスラエル |
研究概要 |
当該研究者は1-PARC E16実験に従事している。1-PARC E16実験は、過去の実験より大幅に統計を向上する事によって、ベクトル中間子の核内質量分布を精密に測定する。これは、ハドロン質量起源を知る上で非常に重要な測定量である。 J-PARC F16実験を遂行する上で重要な検出器が二つある。GEMトラッカーとHadron Blind Detector (HBD)である。当該研究員はおもにHBDの開発に本年度関わった。HBDは全く新しいタイプの検出器であり、過去に使われた例はアメリカのPHENIX実験のみである。そこで、当該研究員はそのデータを解析し、HBDの実実験における性能評価に取り組んできた。そこで問題となったのが、非常に悪いシグナルバックグラウンド比であったが、対処する手法を確立し性能評価を行った。その結果、金金周辺衝突についてはシグナルの導出に成功し、PHFNIXでなされた過去の測定と無矛盾な結果を得た。これは、HBDの性能を完全に理解し、かつ、シミュレーションで再現できているという事を表しており、非常に重要な原理実証となった。この成果は、国際学会や国内学会で報告されている。金金中心衝突というよりバックグラウンドの大きい環境での性能評価はまだ進行中である。しかし、El6実験は金金周辺衝突程度のシグナルバックグラウンド比なので、原理実証は十分できたということができ、HBDの最終デザインも決定に近づいた。
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