研究課題/領域番号 |
10J08509
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研究種目 |
特別研究員奨励費
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配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 国内 |
研究分野 |
高分子化学
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研究機関 | 名古屋大学 |
研究代表者 |
石竹 賢次 名古屋大学, 工学研究科, 特別研究員(DC2)
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研究期間 (年度) |
2010 – 2011
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研究課題ステータス |
完了 (2011年度)
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配分額 *注記 |
1,400千円 (直接経費: 1,400千円)
2011年度: 700千円 (直接経費: 700千円)
2010年度: 700千円 (直接経費: 700千円)
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キーワード | モノマー設計 / ラジカル重合 / リビング重合 / 立体特異性重合 / シリルメタクリレート / ステレオブロックポリマー / ステレオコンプレックス / グラフトポリマー / 不斉アニオン重合 / キラル配位子 |
研究概要 |
本研究では、様々な嵩高さを有するモノマーを設計し、リビングラジカル重合と組み合わせることで、分子量と立体規則性の制御が可能な新規重合系を開発することを目的とした。本年度は以下の成果を得た。 (1)シリルメタクリレートの立体特異性リビングラジカル重合 一般的な保護基であるシリル基の嵩高さを設計した種々のシリルメタクリレートを合成し、ラジカル重合の立体規則性制御を検討した。シリル基の嵩高さを変化させ脱保護するだけで、様々な立体構造を有するポリメタクリル酸が得られた(mm=3-93%)。とくに非常に嵩高い置換基を有するトリス(トリメチルシリル)シリルメタクリレート(TTMSSMA)の重合においては、ほぼイソタクチックなポリマーが得られた(mm=93%)。さらに、RAFT重合と組み合わせることで、立体構造と分子量の同時制御が可能であった。また、異なる嵩高さを有するシリルメタクリレートのブロック共重合を行うことで、ステレオブロックポリマーの合成が可能なことも見出した。 (2)トリス(トリメチルシリル)シリルメタクリレートの不斉重合 TTMSSMAの不斉重合による光学活性なポリマーの合成を検討した。とくにキラル配位子として(-)-スパルテインを用いた不斉アニオン重合を行うことで、一方向巻きに片寄ったらせん構造を有するポリマーが得られることがわかった。 (3)立体規則性グラフトポリマーの合成 立体特異性リビングラジカル重合により、シンジオタクチックなポリメチルメタクリレートを合成し、末端変換反応により、ノルボルネン部位を有するマクロモノマーを合成した。このマクロモノマーの開環メタセシス重合を行うことで、立体規則性グラフトポリマーの合成に成功した。さらに、得られたグラフトポリマーと直鎖のイソタクチックなポリメチルメタクリレートとのステレオコンプレックス形成に基づく高次構造の構築を検討した。
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