研究課題/領域番号 |
10J08824
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研究種目 |
特別研究員奨励費
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配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 国内 |
研究分野 |
植物生理・分子
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研究機関 | 奈良先端科学技術大学院大学 |
研究代表者 |
藤田 智史 奈良先端科学技術大学院大学, バイオサイエンス研究科, 特別研究員(DC2)
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研究期間 (年度) |
2010 – 2011
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研究課題ステータス |
完了 (2011年度)
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配分額 *注記 |
1,400千円 (直接経費: 1,400千円)
2011年度: 700千円 (直接経費: 700千円)
2010年度: 700千円 (直接経費: 700千円)
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キーワード | シロイヌナズナ / 間期微小管 / キナーゼ / フォスファターゼ / シングル伝達 / 細胞生物学 / 微小管 / リン酸化 / 微小管不安定化 / シグナル伝達 |
研究概要 |
植物において、微小管は細胞の形の決定や増殖といった細胞の基本的性質に重要な役割を果たす。そのため、微小管ネットワークの形成・維持機構を明らかにすることは基本的な形作りや環境応答など、植物の生存戦略を理解する上で重要である。本研究室では、特に微小管ネットワークの維持機構を明らかにするため、微小管脱重合剤propyzamideに高感受性を示す変異体であるphs1-1 (propyzamide hypersensitive 1)を単離した(Naoi and Hashimoto. 2004)。本研究はPHS1と微小管の関係を生化学的・細胞生物学的手法により明らかにすることが目的である。昨年度は、1)PHS1が自己リン酸化活性をもったkinase domainも持つこと、2)kinase domainは間期微小管を不安定化し、この効果にはkinase活性が必要であること、3)phosphatase domainはkinase domainの効果を抑えること、を明らかにした。本年度は、PHS1経路の更なる理解を深めるために以下二点の実験を行った。第一点は基質の同定である。これまでに本研究で得られた結果から微小管関連タンパク質がPHS1のkinase domainの基質である可能性が考えられた。そこでシロイヌナズナ培養細胞から精製した微小管関連画分にPHS1 kinase domainを加え、反応させたところ基質と考えられるバンドを同定した。現在、質量分析によりこのバンドの解析を行っている。第二点目としては、PHS1活性化シグナルの同定への試みである。現在微小管に影響を与えると報告されているストレスや、微小管が大きく変化する細胞周期などのシグナル系を検討している。この研究をさらに進めることにより、微小管の脱重合を促すシグナル伝達系が明らかになるものと考えている。
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