研究課題/領域番号 |
10J08905
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研究種目 |
特別研究員奨励費
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配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 国内 |
研究分野 |
地域研究
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研究機関 | 東京大学 |
研究代表者 |
内藤 まりこ 東京大学, 東洋文化研究所, 特別研究員(PD)
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研究期間 (年度) |
2010 – 2012
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研究課題ステータス |
完了 (2012年度)
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配分額 *注記 |
2,800千円 (直接経費: 2,800千円)
2012年度: 900千円 (直接経費: 900千円)
2011年度: 900千円 (直接経費: 900千円)
2010年度: 1,000千円 (直接経費: 1,000千円)
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キーワード | 七夕伝説 / 漢字文化圏 / 東アジア / 文学 / 口承文学 |
研究概要 |
平成24年度は、アメリカ合衆国ハーバード・イエンチン研究所において一年間在外研究を行った。当該研究所に併設されるハーバード・イエンチン図書館は、所蔵する東アジア地域に関する資料の量と種類の豊富さにおいてアメリカ有数の図書館である。こうした図書館の特性を享受するべく、報告者は滞在中に以下の3つの作業に取り組み、次のような成果を得た。 (1)日本の大学及び図書館では入手することの難しい中国、韓国及びベトナム地域の資料調査:イエンチン図書館及びハーバード大学に付属するその他の図書館、ニューヨークのコロンビア大学付属図書館が所蔵する中国、韓国及びベトナム地域で記された資料及びそれらの地域に関する研究書・論文を調査し、〈七夕伝説〉に言及した資料を採集した。こうした調査の結果、当初予想していたよりも遥かに膨大な数の〈七夕伝説〉に言及する資料を見つけ出すことができた。とりわけ、中国大陸の口頭伝承を集めた資料群の調査からは、〈七夕伝説〉が非常に広大な地域において浸透し、現在も人々の生活規範の一つを形成していることが明らかになった。 (2)日本の〈七夕伝説〉に関する資料の調査:イエンチン図書館及びハーバード大学付属サックラー美術館が所蔵する江戸期の刊本及び浮世絵の調査から、〈七夕伝説〉を主題とする活字資料及び絵画を見つけることができた。 (3)〈七夕伝説〉に関する英語資料の調査:〈七夕伝説〉に関する英語による研究書・論文を収集した。その数はそれほど多くはないが、日本では見つけることのできなかった研究論文を集めることができた。また、1920年代にアメリカで記されたく七夕伝説〉を題材とする戯曲を発見し、アメリカにおける東アジア文化の受容という研究テーマを得ることができた。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
3: やや遅れている
理由
今年度は海外での調査に時間を費やした。調査と平行して、調査によって得られた結果を論文にまとめる作業を行ったが、年度内に刊行物として発表することができなかったため。
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今後の研究の推進方策 |
一年間、在外研究を行い、調査を遂行する時間に当てたことで、調査から数多くの成果を得ることができた。今後は、これらの成果を論文化することに集中したい。
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