研究課題/領域番号 |
10J09481
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研究種目 |
特別研究員奨励費
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配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 国内 |
研究分野 |
機能物質化学
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研究機関 | 東京大学 |
研究代表者 |
宮島 大吾 東京大学, 大学院・工学系研究科, 特別研究員(DC1)
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研究期間 (年度) |
2010 – 2012
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研究課題ステータス |
完了 (2012年度)
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配分額 *注記 |
2,100千円 (直接経費: 2,100千円)
2012年度: 700千円 (直接経費: 700千円)
2011年度: 700千円 (直接経費: 700千円)
2010年度: 700千円 (直接経費: 700千円)
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キーワード | 液晶 / カラムナー / 強誘電性 / 電場配向 / 高密度メモリー / ブロックコポリマー / コラニュレン / ディスコティックカラムナー |
研究概要 |
本研究はお椀状分子を用いてこれまで誰も開発に成功していない強誘電性カラムナー液晶の開発を大きな目標としていた。 強誘電性カラムナー液晶はカラム1本1本がメモリーになるため超高密度メモリーへの応用が期待されている。また液晶であるがゆえに、溶液プロセスでのデバイス作成が可能となり製造コストを大きく下げることも期待できる。また無機系強誘電体と比べ、レアメタルを用いない点も魅力的である。当該年度においては、この目標を達成することに成功した。鍵となるコンセプトは、極性構造を安定化するための水素結合ネットワークのデザインである。これまで強誘電性カラムナー液晶が達成されて来なかったのは、液晶という動的な系において、極性構造を維持できなかったからである。双極子モーメントは打ち消し合いたがるからである。しかしながら、極性構造をただ安定化してやればいいというものでもない。なぜなら強誘電性とは、自発分極を保持し、かつその分極を電場によって反転することが出来なければならないからである。すなわち、極性構造を安定化させ過ぎると、今度は電場によって反転することが出来なくなる可能性があるからだ。実際に強誘電性を実現するために、水素結合の周りを少しずつ変化させた誘導体を多数合成し調べることで最終的に強誘電性の実現に至った。本年度はさらにその適用範囲を広げるため、ブロックコポリマーを利用した相分離構造を元に、極性構造の安定化を制御することを目指した。現在は、ブロックコポリマーを環状化することでその物性の変化を調べ、より小さな相分離構造を実現できることを明らかとした。
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