研究課題/領域番号 |
10J10213
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研究種目 |
特別研究員奨励費
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配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 国内 |
研究分野 |
哲学・倫理学
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研究機関 | 明治大学 |
研究代表者 |
三河 隆之 明治大学, 文学部, 特別研究員(PD)
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研究期間 (年度) |
2010 – 2012
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研究課題ステータス |
完了 (2012年度)
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配分額 *注記 |
1,900千円 (直接経費: 1,900千円)
2012年度: 600千円 (直接経費: 600千円)
2011年度: 600千円 (直接経費: 600千円)
2010年度: 700千円 (直接経費: 700千円)
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キーワード | ジャンケレヴィッチ / 自己性 / イプセ / 第一哲学 / 最上級 / 出隆 / 倫理 / 具体的なもの / 物語論 / ヴァール / マルセル / シェリング / 遅れ / 倦怠 / 郷愁 / オデュッセイア |
研究概要 |
研究課題の最終年度にあたる本年度は、ジャンケレヴィッチの思想にかんしてこれまで行なってきた基礎的な読解作業および考察の成果をふまえつつ、ジャンケレヴィッチ思想の根幹にかかわる部分に関し、問い直しの作業に従事した。より具体的な内容としては、形而上学的色彩が最も強く、哲学史的文献への参照も顕著な著作である『第一哲学』を中心に、同書ほか、主に戦後の著作にひんぱんに登場する、特異な自己性をあらわす「イプセ(ipse)」とその射程をめぐって分析を行なった。従来のジャンケレヴィッチ論では、その議論や用語法の独自性を抽出するといった方向性が顕著であったが、報告者はむしろ哲学史的伝統との密接な接続関係に着目し、そこに彼の師ヴァールにも通底する神人同型論的な視角を再発見するに至った。すなわち、現代の思想家としてのジャンケレヴィッチ像とはべつに、(宗教論的な側面も含め)きわめてオーソドックスな"西洋思想"の系譜上に位置するジャンケレヴィッチの姿が望見できることを示したことになる。なお、前二年度から継続して、本研究課題に相対的観点を導入する目的から、ジャンケレヴィッチと同時代に、かれと同様ソクラテス的道徳実践の考察に注力した日本の哲学者である出隆の思索についても考察した。今年度は、出がある時期から精力的に発表するようになっていったエッセー的著作について、その内容の分析を行なうことを通じ、その動機や存在意義について考察を行なった。
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