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適時構造変化による適時機能変化型触媒の創製

研究課題

研究課題/領域番号 10J10472
研究種目

特別研究員奨励費

配分区分補助金
応募区分国内
研究分野 有機化学
研究機関東京大学

研究代表者

野尻 明宏  東京大学, 大学院・薬学系研究科, 特別研究員(DC1)

研究期間 (年度) 2010 – 2012
研究課題ステータス 完了 (2012年度)
配分額 *注記
2,100千円 (直接経費: 2,100千円)
2012年度: 700千円 (直接経費: 700千円)
2011年度: 700千円 (直接経費: 700千円)
2010年度: 700千円 (直接経費: 700千円)
キーワード構像変化 / アゾベンゼン / ペプチド / 触媒 / 構造変化
研究概要

適時構造変化による適時機能変化型触媒というテーマに対して触媒の溶解性を制御することによって触媒機能を制御できないかと考えて取り組んだ。昨年度ヘテロキラル凝集現象を起こす骨格を持ったジアミド分子内に光異性化するアゾベンゼンを導入することで、異性化により凝集体の水素結合ネットワークに影響を与え、ヘテロキラル凝集を光制御することを目指し、適切な位置にアゾベンゼンを導入すると、アミドのR体S体混合物は、アゾベンゼンがトランス型の時はヘテロキラル凝集を起こし、紫外光照射によるシス型への光異性化により凝集体は解離し溶解することを見出した。また続いて可視光照射により再びトランス型へ異性化させると凝集体を与ることがわかり、この凝集/解離のサイクルは繰り返し再現可能であった。
そこで昨年度見出した分子骨格を基に触媒活性部位を分子構造に取り込むことで溶解性を自在に変化させることができる触媒の開発に取り組んだ。触媒活性部位として求核性をもつξリジン基を有する触媒を合成したところ、その化合物自体がヘテロキラル凝集現象に関係なく光によって可逆的に溶解性が変化することが分かった。合成した触媒を用いてモデル反応としてフェノールのBoc化を行ったところ、触媒の溶解性によって反応性に有意な差が得られることを見出しました。この触媒は他の反応に用いる際も触媒の溶解性を変えることで触媒活性を制御できることが分かった。また、詳細な解析の結果、触媒の溶解性と反応性とは強い相関があることがわかり触媒の溶解性を制御することによる反応性制御が有効な手法であることが示された。

現在までの達成度 (区分)
現在までの達成度 (区分)

2: おおむね順調に進展している

理由

自在に触媒機能を調整することのできる触媒の開発を目指し、溶解性の制御というアプローチで触媒の活性を制御できたという点で評価できる。

今後の研究の推進方策

今後はこのアイデアを発展させて、実用的な触媒の開発を目指す。

報告書

(3件)
  • 2012 実績報告書
  • 2011 実績報告書
  • 2010 実績報告書
  • 研究成果

    (4件)

すべて 2013 2012 2011

すべて 雑誌論文 (1件) (うち査読あり 1件) 学会発表 (3件)

  • [雑誌論文] Reversible heterochiral aggregation/dissociation of bis(2-hydroxyphenyl)diamides driven by UV/Vis irradiation2012

    • 著者名/発表者名
      A.Nojiri, N.Kumagai, M.Shibasaki
    • 雑誌名

      Angew.Chem., Int.Ed.

      巻: 51 号: 9 ページ: 2137-2141

    • DOI

      10.1002/anie.201106832

    • 関連する報告書
      2011 実績報告書
    • 査読あり
  • [学会発表] 溶解性変化により触媒活性のON/OFF機能を有した触媒の開発2013

    • 著者名/発表者名
      野尻明宏
    • 学会等名
      日本薬学会第133回年会
    • 発表場所
      パシフィコ横浜
    • 年月日
      2013-03-28
    • 関連する報告書
      2012 実績報告書
  • [学会発表] 光によるジアミドの可逆的ヘテロキラル凝集と触媒反応への応用2012

    • 著者名/発表者名
      野尻明宏
    • 学会等名
      日本薬学会第132回年会
    • 発表場所
      北海道
    • 年月日
      2012-03-31
    • 関連する報告書
      2011 実績報告書
  • [学会発表] 光によるジアミド誘導体の可逆的ヘテロキラル凝集制御2011

    • 著者名/発表者名
      野尻明宏
    • 学会等名
      日本薬学会第131回年会
    • 発表場所
      静岡県
    • 年月日
      2011-03-31
    • 関連する報告書
      2010 実績報告書

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公開日: 2010-12-03   更新日: 2024-03-26  

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