研究課題/領域番号 |
10J40081
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研究種目 |
特別研究員奨励費
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配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 国内 |
研究分野 |
素粒子・原子核・宇宙線・宇宙物理(実験)
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研究機関 | 千葉大学 |
研究代表者 |
石原 安野 千葉大学, 大学院・理学研究科, 特別研究員(RPD)
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研究期間 (年度) |
2010 – 2012
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研究課題ステータス |
完了 (2012年度)
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配分額 *注記 |
2,900千円 (直接経費: 2,900千円)
2012年度: 1,000千円 (直接経費: 1,000千円)
2011年度: 900千円 (直接経費: 900千円)
2010年度: 1,000千円 (直接経費: 1,000千円)
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キーワード | 最高エネルギー宇宙線 / ニュートリノ / ニュートリノ天文学 / GZK機構 / 南極 / アスカリャン効果 / 宇宙物理 / 宇宙線 |
研究概要 |
2010-2012までの2年分データを用いた超高エネルギー宇宙ニュートリノ探索解析を遂行した。 2012年1月から、これまでの解析手法の効率化をさらに高めた新たな超高エネルギーニュートリノ探索の解析手法の開発と性能評価をシミュレーション開発とともに行ってきた。この開発結果を基に、IceCube検出器が2011年に完成し初となるIceCube実験がフル稼働状態で取得されたデータを含む2010年から2012年までの最新データの解析を行った。この結果、2012年5月、2つのPeVエネルギーを超える非常に高エネルギーニュートリノの検出に成功した。10-100MeVに分布する超新星ニュートリノを超えるエネルギー領域では、高い流量の大気ニュートリノが宇宙ニュートリノ信号を遮断してきたため超新星・太陽ニュートリノを超えるエネルギーでの宇宙ニュートリノはこれまで見つかってこなかった。これまで観測されてきた中でもっとも高エネルギーのニュートリノである。この2事象が宇宙ニュートリノ由来である可能性は2.8σと見積もることができた。これまでの宇宙ニュートリノ検出実験の中で、最も高い有意性を達成した。この結果は石原がNeutrino2012国際学会(京都、2012年6月)でIceCubeから初となる宇宙ニュートリノ観測の兆候、また、さらなる感度向上の達成報告として発表した。 IceCube実験サイトにおいて、超高エネルギーニュートリノ検出に特化した次世代ニュートリノ検出器の開発を進めている。私はデータ転送システムの開発を行った。氷中埋められたアンテナから安定して氷河表面に転送するシステムとして、光ファイバーを使ったモジュールの製作及びキャリブレーションを行った。このシステムは2012年12月に南極に埋設され現在稼働中である。
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