研究課題/領域番号 |
10J40171
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研究種目 |
特別研究員奨励費
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配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 国内 |
研究分野 |
植物栄養学・土壌学
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研究機関 | 東京大学 |
研究代表者 |
小林 奈通子 東京大学, 大学院・農学生命科学研究科, 特別研究員(RPD)
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研究期間 (年度) |
2010 – 2012
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研究課題ステータス |
完了 (2012年度)
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配分額 *注記 |
3,100千円 (直接経費: 3,100千円)
2012年度: 1,200千円 (直接経費: 1,200千円)
2011年度: 900千円 (直接経費: 900千円)
2010年度: 1,000千円 (直接経費: 1,000千円)
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キーワード | ラジオグラフィー / カドミウム / イメージング / イネ / 元素輸送 / アイソトープ |
研究概要 |
前年度までの研究によって、イネの根から吸収されたCdは、30分以内に茎内において篩管へと移行しうることが示された。今年度は、Cdの篩管への移行を担う組織を特定することを目的に、ミクロオートラジオグラフィーを試みた。昨年度に試行した予備実験では、Cd-109を含む植物の凍結切片をスライドグラスにマウントし、それを原子核乳剤膜で覆って冷暗所で露光させるという方法であった。しかし、この方法によると、表面に凹凸のある植物組織では、それを覆う乳剤膜にも凹凸ができることになる。つまり、ミクロオートラジオグラフィーの利点である「焦点面を変化させて、同一切片での銀粒子と植物組織構造を顕微鏡で観察する」ことが非常に難しくなることが判明した。そこで、原子核乳剤を塗布したスライドグラスを準備し、そこに植物切片をマウントするという方法を試行した。その結果、Cd-109を数日間にわたって添加した茎内においては、Cd-109の局在が細胞単位で判別できた。この解像度はイメージングプレート(IP)の中で最も感度の高いIP-TRをはるかに上回るものであり、Cdがsink器官へ輸送される過程で通過する細胞を同定することを可能にする手法であることを示していた。Cdのイネ茎内分布に関しては、近年では放射光を用いて解析した報告がある。しかし、本研究で解析の対象としたのは、特定の期間に吸収されたCdの分布であり、Cdの輸送過程の解析に適していると言える。このような、Cdの実際の輸送経路の解析は、近年大きく進展した、Cdの輸送に関わる分子の具体的な作用の同定にもつながる、重要な知見を提供できるものと思われる。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
2: おおむね順調に進展している
理由
昨年度に試行したミクロオートラジオグラフィーの方法を改変することにより、植物の凍結切片における細胞単位でのCd-109の分布を可視化する方法を確立できた。
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