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南九州古墳時代人の人類学的位置づけ

研究課題

研究課題/領域番号 11112219
研究種目

特定領域研究(A)

配分区分補助金
研究機関鹿児島大学

研究代表者

竹中 正巳  鹿児島大学, 歯学部, 助手 (70264439)

研究分担者 大西 智和  鹿児島大学, 法文学部, 助手 (70244217)
研究期間 (年度) 1999
研究課題ステータス 完了 (1999年度)
配分額 *注記
1,200千円 (直接経費: 1,200千円)
1999年度: 1,200千円 (直接経費: 1,200千円)
キーワード島内 / 地下式横穴墓 / 人骨 / 糞石 / 甲冑 / えびの市 / 宮崎県 / 南九州
研究概要

我々は,1998年4月から1999年3月までの期間に3次にわたり,延べ2ヶ月間,宮崎県えびの市島内地下式横穴墓群を発掘調査した。17基の地下式横穴墓を発見し,その内の12基から28体の古墳時代人骨と,甲冑,大刀,鉄剣,鉄鏃,刀子,鉄鉾,鉄斧,砥石や貝輪などの副葬品および糞石,植物の種子(ツユクサ,エキノグサ),稲籾,繊維質の小破片,土師器,須恵器を得た。陥没していない墓を堅坑から調査できたため,保存状態は良く,追葬状況,埋葬順位,玄室の正確な形態,副葬品の帰属状況など,埋葬に関する様々な情報が得られた。1999年度は,3回の調査によって出土した人骨の復元,遺構・遺物の図面作成と若干の分析を行った。
えびの市が発掘した分を含めると島内から出土した人骨は合計184体にのぼる(2000年1月現在)。内訳は成人121体、未成人44体、年齢不詳19体になる。島内に埋葬された人々で老年に属する個体は1体のみであった。比較した縄文,弥生,古墳時代の集団では熟年の死亡者が最も多いのに比べ,島内は壮年の死亡者が最も多く,比較集団と異なる。島内を営んだ人々の寿命の短さが推定できる。未成人では,本来,乳幼児死亡率が高いはずである。しかし,若年の死亡者が最も多い島内の未成人死亡者構成は,乳幼児埋葬には別な方法があった可能性を推察させる。また,性別の内訳は,男性49体,女性49体で同数であった。
島内を営んだ人々の形質については従来の南九州内陸部の資料と異なり,高顔・高身長の個体が半数程度の男性に見受けられるが,顔面は平坦ではない。低顔・低身長がほとんどの南九州内陸部の古墳人集団とはやや異なる感触を持っている。
1998年4月に行った島内の発掘については,本年度,報告書を刊行した。

報告書

(1件)
  • 1999 実績報告書
  • 研究成果

    (6件)

すべて その他

すべて 文献書誌 (6件)

  • [文献書誌] 竹中 正巳、大西 智和: "宮崎県えびの市島内地下式横穴墓群69・70・71・72・73・74・75号墓発掘調査報告"人類史研究. 11. 5-9 (1999)

    • 関連する報告書
      1999 実績報告書
  • [文献書誌] 竹中 正巳、大西 智和: "宮崎県えびの市島内地下式横穴墓群69・70・71・72・73・74・75号墓発掘調査報告"人類史研究. 32. 159-188 (1999)

    • 関連する報告書
      1999 実績報告書
  • [文献書誌] 大西 智和: "鹿児島県龍郷町戸口グスクの中国製輸入陶磁について"南日本文化. 32. 31-44 (1999)

    • 関連する報告書
      1999 実績報告書
  • [文献書誌] 大西 智和: "鹿児島県大島郡瀬戸内町嘉徳遺跡出土土器の再検討"南日本文化. 31. 31-42 (1999)

    • 関連する報告書
      1999 実績報告書
  • [文献書誌] 上村 俊雄: "地下式横穴墓出土の甲冑集成"人類史研究. 11. 305-317 (1999)

    • 関連する報告書
      1999 実績報告書
  • [文献書誌] 設楽博己、竹中正巳(他): "新弥生紀行-北の森から南の海へ-(沖縄貝塚 後期文化の人の形質)"朝日新聞社. 198 (1999)

    • 関連する報告書
      1999 実績報告書

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公開日: 1999-04-01   更新日: 2016-04-21  

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