研究分担者 |
豊田 浩史 長岡技術科学大学, 工学部・環境・建設系, 助教授 (90272864)
中村 晋 日本大学, 工学部, 助教授 (40307806)
飛田 善雄 東北学院大学, 工学部, 教授 (40124606)
菅野 高弘 運輸省港湾技術研究所, 構造部・構造震動研究室, 室長
北詰 昌樹 運輸省港湾技術研究所, 土質部・地盤改良研究室, 室長
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研究概要 |
阪神大震災では、都市臨海部地盤上の構造物に多大の経済被害が発生したが。個の原因は、内陸活断層から射出された予想を上回る地震動にある。このクラスの地震動に対しては都市臨海部表層地盤は容易に液状化やせん断破壊に至る。しかしながら、今まで地盤が破壊領域に入った後の地震動予測の問題は、要素試験とそれに基づく有効応力解析/断塑性解析によって研究されてきたが、破壊後の土地の変形挙動に関する実験データはほとんどないのが現状である。本研究では、このような観点から、極大地震動によって強い非線形領域に入った表層地盤上の地震動の強さを評価するため、破壊後の変形性能を実験的解析的に検討し、その特性を反映した強震動予測手法を開発することを目的としている。 平成11年度には,阪神大震災レベルの荷重を受ける表層地盤のオンライン要素試験装置の開発と遠心力震動実験を行い、実際の地震荷重に相当する外力を受ける土の破壊後の挙動を実験的に検討した.具体的には神戸ポートアイランドの-28m以浅の地盤を対象として、オンライン実験を行うためのシステムを作成した.また,同地盤を対象として,実際の原位置の地盤材料,アレー記録を用いて遠心力震動実験を実施した.さらに,近年取得された強震記録から,地中せん断応力時刻歴を推定し,衝撃型地震波形の方が振動型地震波形よりも,液状化に対しては厳しくなることがわかった.すなわち,応力比の大きな波が数波作用する方が,それより小さな応力比の波形が十数波作用するよりも,ひずみが大きく発達することが示された.これら実験結果は,境界値問題へ適用するためのモデル化の検証のために利用される.
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