研究課題/領域番号 |
11115226
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研究種目 |
特定領域研究(A)
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配分区分 | 補助金 |
研究機関 | 芝浦工業大学 |
研究代表者 |
大内 浩 芝浦工業大学, 工学部・建築工学科, 教授 (40213631)
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研究分担者 |
藤澤 好一 芝浦工業大学, 工学部・建築工学科, 教授 (50052791)
藤上 輝之 芝浦工業大学, 工学部・建築工学科, 教授 (70087279)
三宅 理一 慶応義塾大学, 大学院・政策メディア研究科, 教授 (70157618)
大和田 義正 芝浦工業大学, 工学部・建築工学科, 助教授 (70052826)
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研究期間 (年度) |
1999
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研究課題ステータス |
完了 (1999年度)
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配分額 *注記 |
3,200千円 (直接経費: 3,200千円)
1999年度: 3,200千円 (直接経費: 3,200千円)
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キーワード | 歴史的建造物 / 防災性 / 経済性 / 耐震性 / 保存・再生 / 市街地環境 / 鉄筋コンクリート系建物 / 近代木造建築 |
研究概要 |
1990年度は、前年度までの実績をふまえて本研究をまとめるべく、さらなる調査を実施するとともに、自治体関係者との研究会や中国における事例との比較を目的とした研究会などを開催して、より幅の広い視野からの分析に努めた。 横浜市における近代建築の事例については、戦後に建造された鉄筋コンクリート系建物にとくに注目して調査にあたったが、すでに失われた建物が多く、また耐震性に問題のあるものなど困難を極めるものであった。例えば、詳細な調査対象となった横浜の戦後を代表する建造物については耐震性に問題があり、その保存・再生についてはかなり難しいとの結論を得た。 木造建築については、前年度までの寺社の耐力試験による耐震性能に関する分析をさらに進めるとともに、町屋型住宅の再生など、木質系市街地における修復・保存についても、その技術や手法に関する検討を重ねた。 また、歴史的建造物に関する防災性の確保や修復・保存について、その経済性を評価する手法として、ライフサイクル・コストにもとづく要因分析が有効であるとの結論を得た。これは、国の文化財保護政策が「保存」から「再生」にその重点を移しつつあるなかで、貴重な研究成果といえる。 歴史的建造物の保存・再生に関わる制度の見直しについては、その「公共性」についていかに評価するかが難しく、コストの負担のあり方については、NPOへの支援策を含めて税制度の改革にいたるまでの改革が必要であることが明らかになった。
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