研究課題/領域番号 |
11116230
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研究種目 |
特定領域研究(A)
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配分区分 | 補助金 |
研究機関 | 東京大学 |
研究代表者 |
塩谷 光彦 東京大学, 大学院・理学系研究科, 教授 (60187333)
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研究分担者 |
田中 健太郎 東京大学, 大学院・理学系研究科, 助手 (40281589)
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研究期間 (年度) |
1999
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研究課題ステータス |
完了 (1999年度)
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配分額 *注記 |
1,400千円 (直接経費: 1,400千円)
1999年度: 1,400千円 (直接経費: 1,400千円)
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キーワード | 人工DNA / アンチセンス / 集積型金属錯体 / 環状ペプチド / L-システイン / ヌクレオシド |
研究概要 |
1.金属イオンにより塩基対を形成する人工DNA 金属イオンと四配位型2:1錯体あるいは六配位型3:1錯体を形成することが可能なο-phenylenediamine,catechol,ο-aminophenolを導入した3種の人工β-C-ヌクレオシドを合成した。これら3種類のヌクレオシドは、パラジウムなどの金属イオンと2:1錯体を形成し、それぞれ異なる電荷数をもつ塩基対をつくることが確認された。また、catech01型ヌクレオシドを種々の配列をもつDNAオリゴマーに組込み、これらの金属イオンにより誘起される二重鎖形成について検討した。 2.集積型金属錯体によるアンチセンス法の開発 4種の天然型核酸塩基のいずれか一つと二つの金属配位部分をもつ化合物を合成し、これらがZn^<11>イオンとの錯形成を介し、鎖状構造をつくることをX線結晶解析より明らかにした。これらは、DNAのリン酸ジエステル結合を金属錯体で置換した人工の一本鎖DNAと見なせる。例えば、アデニン部分をもつ化合物とZn^<11>との鎖状錯体は、相補的なチミンのオリゴマーである(dT)_<70>とお互いにハイブリッドしていることが示唆された。 3.側鎖に金属錯体を有する環状ペプチドとDNA結合能 グリシンと、金属配位能を有するチオール基をもつL-システインの繰返し配列を持つ、環状ペプチド金属錯体cyclo[L-Cys(terpyPt)Gly]_n(n=3-5)の合成法を確立した。これらがアニオン性高分子であるDNAに強く結合することが、円二色性スペクトルやNMRの測定により明らかになった。相互作用様式について、現在検討中である。
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