研究課題/領域番号 |
11118206
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研究種目 |
特定領域研究(A)
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配分区分 | 補助金 |
研究機関 | 北海道大学 |
研究代表者 |
下村 政嗣 北海道大学, 電子科学研究所, 教授 (10136525)
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研究期間 (年度) |
1999
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研究課題ステータス |
完了 (1999年度)
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配分額 *注記 |
1,700千円 (直接経費: 1,700千円)
1999年度: 1,700千円 (直接経費: 1,700千円)
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キーワード | 分子認識電極 / インターカレーター / 金電極 / ミクロ電極 / ハニカムパターン / SAM / ビオロゲン |
研究概要 |
本研究の目的は、分子レベルで構造が制御された分子認識表面を有し、かつ、サブミクロンからサブミリメーターにわたるメゾスコピック領域において規則的なパターンを有するミクロ電極を作製し、パターンに特徴的な電気化学特性を発現することにある。本申請者は、様々な高分子の希薄溶液を電極などの固体基板上にキャストして得られるフィルム中で、数百ナノメーターから数百ミクロンにわたるいわゆるメゾスコピック領域において、規則的に二次元配列したドットやライン、ハニカム状のネットワークなど様々な構図が形成されることを見いだした。そこで、核酸塩基を有する自己組織性分子膜によって電極表面を構造的に修飾したミクロ電極を作り、DNAとの特異的な相互作用を電気化学的な手法によって検出するシステムを構築する。これまでの研究で、高分子のキャストプロセスにおいて溶媒の蒸発潜熱によって空中の水が凝縮することでサブミクロンの均一な大きさの微小な水滴がキャスト溶液の表面に形成され、それを鋳型として高分子の二次元ハニカム構造が形成されることを明らかにした。さらに、高分子のハニカムを鋳型として金属を蒸着することで、ミクロンサイズの金属ドットを規則的に配列させることができた。 構造化された金電極表面に分子認識機能を付与するために、親水性部位として核酸塩基を有し、反対側の末端にチオール基など金電極表面との親和性に優れた官能基を合わせ持つ種々の両親媒性化合物を合成した。これらの分子が金表面状に自己会合膜(Self-assembling Monolayer ; SAM)を形成することを水晶発振子マイクロバランスで確認した。さらに、核酸塩基SAM修飾電極を用いて、インターカレーターとビオロゲンを合わせ持つ化合物のサイクリックボルタモグラムを測定したところ、電解質中に核酸塩基SAMと相補的な塩基対を形成するポリヌクレオチドが存在する場合に限ってビオロゲンの酸化還元電流が観測された。
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