研究課題/領域番号 |
11118233
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研究種目 |
特定領域研究(A)
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配分区分 | 補助金 |
研究機関 | 名古屋大学 |
研究代表者 |
垣谷 俊昭 名古屋大学, 大学院・理学研究科, 教授 (90027350)
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研究分担者 |
倭 剛久 名古屋大学, 大学院・理学研究科, 助手 (90251587)
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研究期間 (年度) |
1999
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研究課題ステータス |
完了 (1999年度)
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配分額 *注記 |
1,700千円 (直接経費: 1,700千円)
1999年度: 1,700千円 (直接経費: 1,700千円)
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キーワード | 非線形 / 電極反応 / ゆらぎ / エネルギーギャップ / 自由エネルギー / 溶媒座標 / 反応体座標 / 和則 |
研究概要 |
本年度は、電極界面の溶媒分子と電解質イオンの動的構造を理論的に明かにし、界面での電気二重層の実態を解明する目的で、モンテカルロシミュレーションによる研究を行った。本シミュレーションの特徴は金属からのイメージ力をあらわに考慮することである。イメージ力は金属中の伝導電子が電極界面での水やイオンなどの電荷分布により引き付けられる誘起効果である。イメージ力は金属電極の特性として、これを無視して計算することはできないと考えられる。われわれのイメージ力を考慮した初期のシミュレーションでは、水分子のみならず、イオンも金属表面に直接吸着する。そして、非常に大きな非線形揺らぎが存在することが明らかになった。そこで、今年度は分子モデルを改良し、かつ、完全な熱平衡状態を実現するために、マルチカノニカルモンテカルロのシミュレーション計算を行った。水分子はtip3pモデルを、イオンはNa+とCl-を使う。その計算結果によると、金属表面でNa+が強く吸着した。すなわち、イメージ力を考慮した計算では、実際のぬんしも出るに近い系を用いても、Na+のような小さなイオンも金属表面に直接強く吸着することが明らかになった。Na+の外側に第1層目の水分子がきれいに配列し、その外側に第2層目の水分子がややルーズに配列した。第1層と第2層の水分子の配列は非常によく分離して見える。第1層の水分子の多くが、OH軸を金属面に平行にして、互いに水素結合で強固に結び合っている。このような異常な水の配置はガス状の水分子が金属表面に吸着する構造に類似している。C1-は第2層の水分子に挟まれて存在した。これらNa+とCl-の配置の仕方は従来考えられているものと正反対である。今後イメージ力の正当性を検討すべきであろう。
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