研究課題/領域番号 |
11118252
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研究種目 |
特定領域研究(A)
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配分区分 | 補助金 |
研究機関 | 広島大学 |
研究代表者 |
木谷 晧 広島大学, 工学部, 助教授 (70034395)
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研究分担者 |
井藤 壯太郎 広島大学, 工学部, 教授 (90034404)
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研究期間 (年度) |
1999
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研究課題ステータス |
完了 (1999年度)
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配分額 *注記 |
1,800千円 (直接経費: 1,800千円)
1999年度: 1,800千円 (直接経費: 1,800千円)
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キーワード | カチオン捕捉能 / ポリアニリン / オキシエチレン基 / n型ドーピング / 自己ドープ型 |
研究概要 |
導電性高分子の二次電池の材料としての応用を研究対象として、カチオン捕捉能を有する官能基を高分子中に導入することにより電池機能を向上させることを試み、以下の二種類の高分子の電解合成と機能の評価を行なった。 1.自己ドープ機能を有するポリアニリン類の合成と機能評価 本研究においては、レドックス活性を有するポリ(アニリン-2-スルホン酸)(poly-ASA)とポリアニリンとの複合化により、自己ドープ機能と高容量を有するポリマー電極を作製する事を目的として検討を行なった。脱ドープしたポリアニリンをpoly-ASA溶液中で電位走差を行なうと、poly-ASAの取り組みにより複合体が形成され、レドックス電気量が増加した。得られた複合体は炭酸プロピレン中で良好な充放電挙動を示し、その容量は117Ah/kgとポリアニリンと同程度の高い値となり、poly-ASAとの複合化により期待通りの高容量を維持したポリマー電極の作製が可能となった。得られた複合体は、自己ドープ型ポリアニリンに期待される通り、通常のポリアニリンが絶縁体となる中性溶液中でも導電性やレドックス活性を有していた。 2.オキシエチレン基を有するポリアニリンの電解合成と性質 前年度は、高分子の側鎖に三つのオキシエチレン基を有するPoly-N-(3,6,9-trioxadecyl)aniline(poly-NTDAn)の電解合成とその性質について検討し、n型ドーピングが可能である事及びその可逆性が著しく向上する事を報告した。今年度は、このような興味ある電気化学的性質を有するpoly-NTDAnの分光学的性質について検討した。poly-NTDAnは中性状態においても可視部(630nm)に明瞭な吸収を示し、通常のポリアニリンに比較してバンドギャップが小さい事が明らかとなった。二つのオキシエチレン基を有するpoly-NDHAnも同様に中性状態で可視部(880nm)に吸収を示すが、オキシエチレン基を持たないポリアルキルアニリンでは、このような挙動は観測されない。
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