研究課題/領域番号 |
11119268
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研究種目 |
特定領域研究(A)
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配分区分 | 補助金 |
研究機関 | 関西大学 |
研究代表者 |
石井 康敬 関西大学, 工学部, 教授 (50067675)
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研究期間 (年度) |
1999
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研究課題ステータス |
完了 (1999年度)
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配分額 *注記 |
1,600千円 (直接経費: 1,600千円)
1999年度: 1,600千円 (直接経費: 1,600千円)
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キーワード | ランタノイド / イミン / ピロール / オキサゾリジン / アシル化 / 還元 / 触媒 / シアノ化 |
研究概要 |
近年、有機合成反応において、ランタノイド化合物は従来の遷移金属錯体にない特有の触媒作用を示すことが報告されている。今回、ランタノイド化合物を触媒に用いたこれまでにない新しいタイプの合成反応をいくつか見い出した。 触媒量のSm(O^iPr)_3存在下、脂肪族のイミンとニトロアルケンを反応させると、相当するプロール誘導体が生成することが明らかになった。例えば、N-ブチリデンブチルアミンと当量のtrans-β-ニトロスチレンをSm(O^iPr)_3を触媒に用い、THF中60℃で3時間反応させたところ、N-ブチル-3-エチル-4-フェニルピロールが63%の収率で得られた。ピロール誘導体の触媒的な合成法はほとんど知られておらず、本反応は新規な方法として有用である。また、SmI_2を触媒に用い、イミンとエポキシドの反応によって、オキサゾリジン誘導体が合成できることを見い出した。 一方、ランタノイド化合物を触媒に用いることによって、酢酸イソプロペニルをアシル化剤とする種々のアシル化合物の合成反応を開発した。Cp_2^*Sm(thf)_2錯体触媒存在下、アルデヒドとアセトンシアノヒドリンおよび酢酸イソプロペニルとの反応を行ったところ、対応するアセチルシアノ化物が良好な収率で得られることを見い出した。また、イソプロパノールと酢酸イソプロペニルを共存させ、Gd(O^iPr)_3を触媒に用いシクロヘキサノンの反応を行うと、Meerwein-Ponndorf-Verley型還元アシル化反応が生起し、シクロヘキシルアセテートがほぼ定量的に得られることが明らかになった。
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