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自己組織化された銅-パラジウム複核錯体の創製と酸化反応触媒としての機能調整

研究課題

研究課題/領域番号 11119274
研究種目

特定領域研究(A)

配分区分補助金
研究機関高知工科大学

研究代表者

細川 隆弘  高知工科大学, 工学部, 教授 (90029520)

研究分担者 小廣 克哉  高知工科大学, 工学部, 助教授 (60170370)
角 克宏  高知工科大学, 工学部, 助教授 (40206579)
研究期間 (年度) 1999
研究課題ステータス 完了 (1999年度)
配分額 *注記
2,200千円 (直接経費: 2,200千円)
1999年度: 2,200千円 (直接経費: 2,200千円)
キーワード2-ピロリジノン / Pd-Cu複核錯体 / シクロヘキセン / レドクス機構
研究概要

有機基質を金属錯体の介在により自己組織化させる研究が、近年注目を浴びている。これに比べて、2元系金属錯体それ自身を自己組織化させ、その実態と機能を究明しようとする研究例は乏しい。我々は既に、有機合成化学の分野で汎用されている酸化触媒PdCl2-CuClを分子状酸素存在下でヘキサメチルホスホルアミド(HMPA)と反応させ、銅とパラジウムに架橋した酸素原子を持つ複合錯体(PdCl2)6(CuO)4(HMPA)4及びポリマー状錯体[(PdCl2)2CuCl2(HMPA)2]nの単離に初めて成功した。また、この手法をHMPAの代わりにジメチルホルムアミド(DMF)に適用し、配位子としてDMFを持つ二種のPd-Cu二核錯体(**Cl2)x(CuO)y(DMF)z及び[(PdCl2)2CuCl2(DMF)2]nの単離にも成功した。本年度は、アミド化合物として2-ピロリジノンを同様に反応させたところ、この場合もパラジウムと銅が塩素原子で架橋された錯体[(PdCl2)2CuCl2(2-pyrrolidinone)4]n(1)が得られた。この錯体を触媒に用い、メタノール-ジクロロメタン溶媒中でシクロヘキセンの酸素酸化反応を行なった。その結果、この錯体1と同じ組成でPdCl2(MeCN)2,CuCl2,および2-ピロリジノンを個別に加えて調整した触媒よりも、錯体1は触媒活性が高いことが判明した。さらに、錯体1を触媒に用いたシクロヘキセンの酸化反応から生成したパラジウム錯体(PdCl2)2(HCl)(2-pyrrolidinone)4をCuCl2と共に用いた場合も、その触媒活性は錯体1に及ばなかった。これらの結果から本酸化反応における触媒作用はパラジウム-銅複核錯体によるもので、一般に知られているワッカー型レドクス機構によるものでないことを明らかにした。

報告書

(1件)
  • 1999 実績報告書
  • 研究成果

    (3件)

すべて その他

すべて 文献書誌 (3件)

  • [文献書誌] Takahiro Hosokoawa: "Synthesis of(π-Allyl)palladium omplexexs from Cationic Palladium(II)"J.Orgnometallic Chem.. 574. 99-101 (1999)

    • 関連する報告書
      1999 実績報告書
  • [文献書誌] Takahiro Hosokawa: "Transition Metal Catalysed Reactions"(分担執筆)Blackwell Science,Oxford. 329-341 (1999)

    • 関連する報告書
      1999 実績報告書
  • [文献書誌] Takahiro Hosokawa: "Handbook of Organopalladium Chemistry for Organic Synthesis"(分担執筆)John Wiley&Son,New York,(in press).

    • 関連する報告書
      1999 実績報告書

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公開日: 1999-04-01   更新日: 2016-04-21  

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