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スズ-パラジウムのトランスメタル化反応を用いる新規反応の開発

研究課題

研究課題/領域番号 11120207
研究種目

特定領域研究(A)

配分区分補助金
研究機関群馬大学

研究代表者

小杉 正紀  群馬大学, 工学部, 教授 (60008464)

研究期間 (年度) 1999
研究課題ステータス 完了 (1999年度)
配分額 *注記
2,000千円 (直接経費: 2,000千円)
1999年度: 2,000千円 (直接経費: 2,000千円)
キーワードインターエレメント結合 / 有機スズ反応剤 / 交差縮合反応 / パラジウム触媒 / フッ化物イオン / 超原子価有機スズ / カルボスタンニル化 / 付加反応
研究概要

炭素-スズ-ハロゲンからなるインターエレメント結合の形成により、パラジウム触媒による炭素-スズ結合の選択的活性化が極めて高効率で行えることが明らかとなった。今回新たに得られた新知見を活かし、以下に述べる4つの新反応が開発できた。これらはいずれも、インターエレメント結合の構築により初めて可能となった。
1.高効率交差縮合反応
テトラオルガノスズを用いる従来既知のパラジウム触媒交差縮合反応には、スズ上に4個まで導入できる有機基のうち、反応に利用できるのはただ1個のみである、という制限があった。今回、反応系にフッ化物イオンを添加するだけという簡便な手法により、テトラアリール、およびアルケニルスズ中の4個の有機基全てが反応に利用可能となることを初めて見いだした。
2.アリールスタンニル化反応
様々な置換基を有するアリールトリクロロスズが、パラジウム触媒の存在下で収率良くノルボルネンに立体選択的付加反応を起こすことを見いだした。
3.アリルスタンニル化反応
前項と類似の立体選択的付加反応が、アリルトリクロロスズ反応剤でも行えることがわかった。アリルトリクロロスズ化合物は不安定なため、単離ならびに長期保存が困難であるが、こうした反応剤が、比較的安定で取り扱いの容易なハロゲン化アリルに、トルエン中で塩化スズ(II)を作用させるだけで定量的に発生し、目的の反応に利用できることを見いだした。またこの際、塩化スズ(II)の代わりに他のスズ(II)塩を選択すれば、非対称アリル化合物を用いるアリルスタンニル化において、反応の位置選択性が高度に制御可能となった。
4.アルケニルトリクロロスズによる新規Heck型反応
一方、この反応に1-アルケニルトリクロロスズ用いると、カルボスタンニル化ではなく新型のHeck反応が起こり、アルキリデンシクロペンタン骨格が立体選択的に構築できることを見いだした。

報告書

(1件)
  • 1999 実績報告書
  • 研究成果

    (4件)

すべて その他

すべて 文献書誌 (4件)

  • [文献書誌] Keigo Fugami: "Tetrabutylammonium Fluoride-Assisted Cross-Coupling Reaction between Organo-Halides and Tetraorganotin Reagents Catalyzed by Palladium"Synlett. 1号. 63-64 (1999)

    • 関連する報告書
      1999 実績報告書
  • [文献書誌] Keigo Fugami: "A Palladium-Catalyzed Novel Allylstannylation of Norbornene"Main Group Metal Chem.. 22巻8号. 511-514 (1999)

    • 関連する報告書
      1999 実績報告書
  • [文献書誌] Keigo Fugami: "Palladium Catalyzed Novel Arylstannylation of Norbornene"Synlett. (印刷中). (2000)

    • 関連する報告書
      1999 実績報告書
  • [文献書誌] Keigo Fugami: "Palladium-Catalyzed Carbostannylation by Means of Reagents Containing Carbon-Tin-Halogen Inter-Element Linkages"J.Organomet.Chem.. (印刷中). (2000)

    • 関連する報告書
      1999 実績報告書

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公開日: 1999-04-01   更新日: 2016-04-21  

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