研究課題/領域番号 |
11121218
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研究種目 |
特定領域研究(A)
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配分区分 | 補助金 |
研究機関 | 名古屋大学 |
研究代表者 |
北島 健 名古屋大学, 大学院・生命農学研究科, 助教授 (80192558)
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研究期間 (年度) |
1999
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研究課題ステータス |
完了 (1999年度)
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配分額 *注記 |
1,300千円 (直接経費: 1,300千円)
1999年度: 1,300千円 (直接経費: 1,300千円)
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キーワード | 糖鎖-糖鎖間相互作用 / ガングリオシド / シアル酸 / オリゴシアル酸 / 卵-精子相互作用 / 細胞間接着 / 受精 / 界面活性剤不溶性膜ドメイン |
研究概要 |
近年、糖鎖-糖鎖間相互作用は新しい細胞間接着分子機構として注目されている。本研究の目的はこのような相互作用が受精における精子と卵結合において働くことを証明することであり、本年度は以下のことが明らかになった。 1.ウニの主要糖脂質が卵局在精子結合タンパク質350-kDaSBPと結合することが明らかになった。これらの糖脂質は、350-kDa SBP中の属特異的結合を媒介することが知られるCysに富むドメインに対して結合した。 2.精子主要糖脂質が細胞膜上で接着機能を発揮するためには、糖脂質に富む膜(GEM)画分あるいはラフトにおける糖脂質集合構造が重要と考えられるが、実際、ウニ精子および卵にその存在が確認された。次に、精子GEMと卵GEMとの間には相互作用が観察され、それが精子GEM上の糖脂質と卵GEM上の350-kDa SBPとの間の結合が一因であると推定された。また、卵と精子間のGEM-GEM相互作用には、2価陽イオン依存的結合と非依存的結合の2種類が関与することが示唆された。上述の精子糖脂質と卵350-kDa SBPのCys-richドメインとの間の結合は2価陽イオンを必要としなかった。一方、卵350-kDa SBPと精子糖脂質との2価陽イオン依存性相互作用は、350-kDa SBP上の糖鎖が関与することが示唆された。この卵350-kDa SBP糖鎖が関与する結合は、糖鎖-糖鎖間相互作用であると考えられる。 3.糖脂質ミクロドメイン(GEM)はニジマス、ニワトリ、マウス、ラットの精子からも同様に調製され、この機能ミクロドメインの動物配偶子細胞における普遍的存在が証明された。
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