研究課題/領域番号 |
11122212
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研究種目 |
特定領域研究(A)
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配分区分 | 補助金 |
研究機関 | 京都大学 |
研究代表者 |
山田 啓文 京都大学, 工学研究科, 助教授 (40283626)
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研究分担者 |
堀内 俊寿 京都大学, 工学研究科, 助手 (10238785)
夛田 博一 京都大学, 工学研究科, 講師 (40216974)
松重 和美 京都大学, 工学研究科, 教授 (80091362)
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研究期間 (年度) |
1999
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研究課題ステータス |
完了 (1999年度)
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配分額 *注記 |
2,300千円 (直接経費: 2,300千円)
1999年度: 2,300千円 (直接経費: 2,300千円)
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キーワード | NSOM / AFM / 微細加工カンチレバー / PZTカンチレバー / フォトカンチレバー / FM検出法 / 表面電位測定 |
研究概要 |
近接場走査光学顕微鏡(NSOM)における極微小開口プローブの製作技術、プローブ-試料間の間隙制御方式、微弱光検出に関わる装置構成については、現在も発展段階にあり、種々の異なる方法が提案されている。これらの中でも薄膜試料の背面から全反射条件を満たすように照明し、試料上に生じたエバネッセント場とプローブとの間で発生する散乱光を検出する方式のNSOMは、しばしばその製作が困難な微小開口を必要としないという大きな利点をもつ。我々はこれまでにNSOMプローブとして原子間力顕微鏡(AFM)の微細加工カンチレバーを用いることで、AFMの様々な動作モードで間隙制御を行うNSOMを試作してきた。 本年度の研究では、圧電薄膜(PZT)カンチレバーを用いて新規NSOM/AFM装置を構成し、その基本特性の評価を行った。さらに、AFM動作をベースとして確立されてきた試料表面の局所物性量を検出・測定するさまざまなプローブ顕微鏡の手法が、NSOMにおいても同時測定の形で実現できることを示すため、有機分子薄膜試料(チオフェン5量体)の表面電位測定をNSOM観察可能なPZTカンチレバーを用いて行い、新規に開発した独自の位相同期ループ(PLL)回路を採用している周波数変調検出法(FM検出法)を用いることで、表面電位測定が可能であることを示した。これにより光電変換過程の直接観察などへの応用が今後期待される。 また、光検出型微細加工カンチレバーを用い、強誘電体薄膜の局所的な光学的評価を行った。NSOM像は入射光の偏光方向に大きく依存し、試料薄膜の厚さによりそのコントラストが変化することが示された。
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