研究課題/領域番号 |
11122213
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研究種目 |
特定領域研究(A)
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配分区分 | 補助金 |
研究機関 | 京都大学 |
研究代表者 |
伊藤 紳三郎 京都大学, 工学研究科, 教授 (50127049)
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研究期間 (年度) |
1999
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研究課題ステータス |
完了 (1999年度)
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配分額 *注記 |
2,300千円 (直接経費: 2,300千円)
1999年度: 2,300千円 (直接経費: 2,300千円)
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キーワード | 近接場光学 / 顕微鏡 / 単分子膜 / 光プロセス / 単一分子 / 高分子 / 蛍光分光法 |
研究概要 |
本研究では、2次元平面内に束縛された高分子単分子膜に対してニアフィールド分光法を適用し、単分子膜の形態観察をナノメートルスケールで行うことに成功した。また、このような単分子膜の内部に存在する高分子鎖の分布状態を、高分子鎖に導入された色素が行う光励起エネルギー移動現象を通して明らかにした。 1)高分子単分子膜の2次元相分離構造の同定 水面上に展開された2次元高分子単分子膜では、水の影響により3次元とは異なる相分離形態をとる。この形態はBAMやAFMのような顕微鏡により観測することができるが、内部における分子情報は蛍光分光によるプローブ法が有力な手段である。ここでは単分子膜形成能力をもつポリイソブチルメタクリレートとポリオクタデシルメタクリレートを別々に蛍光ラベルし、それらの2次元相分離構造をナノスケールで観察することに成功した。その結果、両者の混合状態がアニーリング温度と時間により変化し、よりマクロな凝集形態に至る過程を明らかにすることができた。 2)相分離界面の観測 相分離により2次元単分子膜は界面を形成するが、その界面構造はこれまで研究例がない。SNOMは局所光プロセスを分光測定することができる。これを2次元界面に適用し、界面での分子レベルでの組成分布が極めて広い空間分布をもつことを明らかにした。また、界面におけるエネルギー移動現象の構造特性を評価することにより、高分子セグメントの界面分布状態を定量化した。
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