研究課題/領域番号 |
11123202
|
研究種目 |
特定領域研究(A)
|
配分区分 | 補助金 |
研究機関 | 弘前大学 |
研究代表者 |
堀内 弘之 弘前大学, 教育学部, 教授 (80029892)
|
研究分担者 |
宍戸 統悦 東北大学, 金属材料研究所, 講師 (50125580)
|
研究期間 (年度) |
1999
|
研究課題ステータス |
完了 (1999年度)
|
配分額 *注記 |
1,800千円 (直接経費: 1,800千円)
1999年度: 1,800千円 (直接経費: 1,800千円)
|
キーワード | ペロブスカイト構造 / 希土類オルソアルミネート / 相変態 / 構造相転移 / X線回析 / 熱分析 / イオン半径 |
研究概要 |
ペロブスカイト型複酸化物ABO_3について、AイオンとしてLaからLuにいたる希土類3価イオン、BイオンとしてAl^<3+>、Ga^<3+>のA,B共に3価イオン同士の組み合わせにより、組成変化、温度変化に伴う構造変化を、試料の高温合成、粉末X線回析法、熱測定により追跡し、それらの関係を明らかにした。結果としてイオン半径の組み合わせにより相変態温度を予測できる。 1.試料の合成:BイオンとしてAl^<3+>を採用した場合、軽希土側のLnBO_3では酸化物試薬を出発物質とする1600℃での焼結反応によりペロブスカイト型相が形成されるが、YbやLuなどの重希土側ではこの温度範囲ではペロブスカイト型構造は不安定となり単一相でなかったり、ペロブスカイト型相が形成されなかったりする。一方KFを用いたフラックス法では比較的低温で融解し、蒸発により結晶の形成が可能となりLaからLuにいたる希土類元素で常圧においてペロブスカイト型LnAlO_3が形成されることを確認した。この系において、重希土側では高圧下でなければペロブスカイト型相は存在しないだろうとみなされていたが温度条件を整えれば常圧でも作成可能であること示した。一方、BイオンとしてGa^<3+>を採用した場合は、さらにこの条件が厳しくなり、同様の実験では重希土側では常圧においてペロブスカイト型相は確認されていない。 2.結晶構造の変化:LnAlO_3において室温では、Ln^<3+>平均イオン半径がNd^<3+>(0.110nm)とSm^<3+>(0.106nm)の間にある固溶体0.73Nd^<3+>+0.27Sm^<3+>のAイオン半径0.109nm付近で菱面体格子と斜方格子の間の構造変化を示す。(Nd_x,Sm_<1-x>)AlO_3について、高温X線回析や熱分析の結果によるとイオン置換量xと相変態温度Tcの間にほぼ直線的な関係Tc=-1043.4x+785.8が成立することを確認した。
|