研究課題/領域番号 |
11123218
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研究種目 |
特定領域研究(A)
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配分区分 | 補助金 |
研究機関 | 京都大学 |
研究代表者 |
橋本 竹治 京都大学, 工学研究科, 教授 (20026230)
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研究分担者 |
竹中 幹人 京都大学, 工学研究科, 助手 (30222102)
長谷川 博一 京都大学, 工学研究科, 助教授 (60127123)
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研究期間 (年度) |
1999
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研究課題ステータス |
完了 (1999年度)
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配分額 *注記 |
1,600千円 (直接経費: 1,600千円)
1999年度: 1,600千円 (直接経費: 1,600千円)
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キーワード | 複合相転移 / ミクロ相分離 / マクロ相分離 / ブロックポリマー / 高分子超格子構造 / 自己秩序化過程 / 複雑液体 / ポリマーアロイ |
研究概要 |
今年度は多成分高分子混合系として、(1)分子量がほぼ等しいが組成が異なる2種のA-B型のブロック共重合体の混合系(以下(A-B)_α/(A-B)_β混合系と略記する)のミクロ相分離とマクロ相分離の複合相転移及びその自己秩序化過程のダイナミックスおよび(2)A-Bの秩序-秩序相転移及びその機構を明らかにした。 ・(A-B)_α/(A-B)_β混合系のミクロ/マクロ複合相転移 この研究では、数平均分子量がほぼ等しく(約10,000)、組成が異なるスチレンイソプレンジブロック共重合体α(スチレン重量文率0.8)とβ(スチレン重量文率0.2)の混合系において、温度変化による、『マクロ相分離が優先的に起こる状態』から『ミクロ相分離が優先的に起こる状態』への移行を小角X線散乱法・電子顕微鏡・時分割光散乱法を用いて観察した。その結果、スチレンとイソプレンのペアは低温になれば斥力が増すにも関わらず、150℃付近の高温領域で存在したマクロ相分離構造が、温度の低下に伴い、巨視的な相分離は解消され、両者が混ざる方向に向かうという現象が起こっていることが見い出された。 ・A-Bの秩序-秩序相転移及びその機構 体心立方格子を組む球状ミクロドメイン構造から六方格子を組むシリンダー状ミクロドメイン構造へ熱可逆的に秩序-秩序相転移をするスチレンイソプレンジブロック共重合体の相転移の機構を、除冷により大きなグレイン構造を形成させ、スポット状の小角X線散乱の2次元像を観測することにより解明した。その結果、この相転移前後ではグレイン構造と格子の配向が保持されるということ、シリンダー状ミクロドメイン構造から球状ミクロドメイン構造への転移は、六方充填したシリンダーが軸方向に分断された結果、球に変換され、かつ元のシリンダー軸が体心立方格子の[111]方向に相当した充填した球状ミクロドメイン構造への固相相転移を伴うことを明らかにした。
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