研究課題/領域番号 |
11124203
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研究種目 |
特定領域研究(A)
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配分区分 | 補助金 |
研究機関 | 筑波大学 |
研究代表者 |
八木 寿子 (平井 寿子) 筑波大学, 地球科学系, 講師 (60218758)
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研究分担者 |
中田 恭子 青山学院大学, 理工学部, 講師 (20272742)
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研究期間 (年度) |
1999
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研究課題ステータス |
完了 (1999年度)
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配分額 *注記 |
2,200千円 (直接経費: 2,200千円)
1999年度: 2,200千円 (直接経費: 2,200千円)
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キーワード | 黒鉛層間化合物 / 高圧下 / 構造変化 / ステージ変化 / ダイヤモンド / 理論計算 |
研究概要 |
Li-黒鉛層間化合物(GIC)は、高圧下で、種々のステージ変化や構造変化を生じることが期待され、それに伴う物性変化に興味が持たれる。さらに、Li-GICは、高圧下でLiを内包したダイヤモンドに転移する可能性が理論計算により予測されているが、実験的な検証は未だなされていない。本研究では、Li-GICの高圧下におけるステージ変化や構造変化を検討すると供に、Li内包ダイヤモンド変換の検証を試みることを目的とした。圧力発生はダイヤモンドアンビルセルを用い。 LiC_6は15〜20GPaまでは連続的に比較的大きな圧縮率で圧縮された。20GPa付近で、明瞭な不連続点があり、圧縮されたGICのピークが消失し、0.207nm付近に新たなピークが、ブロードではあるが現れた。このピークは、立方晶、及び、六方晶ダイヤモンドのメインピークに相当する。20GPa付近の相変化に伴い、0.24〜0.25nmのブロードなピークが現れる場合があった。これは、過圧縮されたGICが未転換のままで残存しているか、あるいは、GICが部分的に崩壊したものと考えられる。降圧過程において、0.203nmにピークを持つ高圧相は、1〜3GPaまでその構造を保ち(この時面間隔0.208nm)、それ以下の圧力で、再びGICが復活した。このことは、再現性よく観察された。従って、LiC_6は、高圧下で、ダイヤモンド類似の構造に変化することは確かであると考えられる。この高圧相が、Liを内包しているかどうか、また、構造変化前にステージ変化が生じているのかどうかを、他のスペクトロスコピー等で検証することが次の重要な課題である。
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