研究課題/領域番号 |
11124218
|
研究種目 |
特定領域研究(A)
|
配分区分 | 補助金 |
研究機関 | 信州大学 |
研究代表者 |
上村 喜一 信州大学, 教育システム研究開発センター, 教授 (40113005)
|
研究分担者 |
小沼 義治 信州大学, 工学部, 教授 (40020979)
|
研究期間 (年度) |
1999
|
研究課題ステータス |
完了 (1999年度)
|
配分額 *注記 |
1,900千円 (直接経費: 1,900千円)
1999年度: 1,900千円 (直接経費: 1,900千円)
|
キーワード | 炭素繊維 / ナノ構造 / ナノファイバ / カーバイン / カルビン / 熱フィラメント / スパッタ |
研究概要 |
グラファイトをターゲットとした直流マグネトロンスパッタリングに、熱フィラメントを組み合わせることで、配向性の強い結晶性炭素薄膜が得られることを見出し、その物性評価を行うとともに、作製条件と特性の関係を調べることにより所定の特性の薄膜を得るための検討を行った。 走査電子顕微鏡による観察の結果、薄膜は柱状構造の結晶から成っていることが判明した。さらにその個々の構造について詳細に観察すると、それぞれがさらに細い繊維状構造が集まって構成されていることがわかった。構成要素である繊維を取り出して透過電子顕微鏡による観察を行った結果、いわゆるカーボンナノチューブとは異なり、中空ではないことが示され、制限視野回折では1次元構造特有の縞(平行線)状の回折像が得られた。これらの結果から、本方法で作製した炭素薄膜は、これまでに報告されていない新しい構造のものであり、カーボンナノファイバと称すべき構造である。 さらに、ラマン分光法により炭素の原子結合について評価した結果、わずかではあるがsp結合からの散乱光が検出され、カーバイン相の存在が示唆された。
|