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イカの生産から消費に至る物質フローの解析とゼロエミッション化

研究課題

研究課題/領域番号 11128203
研究種目

特定領域研究(A)

配分区分補助金
研究機関北海道大学

研究代表者

三浦 汀介  北海道大学, 水産学部, 教授 (60002094)

研究期間 (年度) 1999
研究課題ステータス 完了 (1999年度)
配分額 *注記
1,600千円 (直接経費: 1,600千円)
1999年度: 1,600千円 (直接経費: 1,600千円)
キーワードイカ製品 / イカ残滓 / 物質フローモデル / ゼロエミッション
研究概要

研究テーマ:
(1)イカ残滓の各部位別重量比の調査
(2)道南におけるイカ残滓地域別発生量の調査
をおこなった。一つは潜在的資源量を加工原料のデータから推測することを目的に、いま一つはゼロエミッション化プラントに入力可能なイカ残滓の総量を押えることを目的としたものである。これらを前提に地域全体の原料消費や残滓発生量ならびに将来的に考えていかなければならないゼロエミッション化システムについて考察を試みた。
結果:イカ原料からどれほどの各部位別原料が得られるかについては、全体として重量比率は肝臓が最も大きく重量比で11.6%、最も少ないのは墨袋の0.3%となった。また残滓全体では26%であった。
また、道南地方における平成10年のイカ残滓発生量は、各地域のイカ残滓発生量の統計データをもとに作成した。地域全体では年間16000トンほどの残滓が発生している。内訳は函館が最も多く5407トンで次が松前町の3832トン、福島町が3542トンと続く。
考察:ゼロエミッション化プラントを考える場合、イカ墨染料を組み合わせることには必然性がある。理由は人工餌料を作る過程で墨袋は必ず取り除かなければならないからである。現状のビジネス環境では、イカ残滓の利用は、当面、肝臓と墨袋をそれぞれ原料とする人工餌料とイカ墨染料の組み合わせに限定するのが良いと考える。
また、残滓処理プラントの現状ははとんどのものが微生物発酵によるものである。それにはおよそ12000円/トンの経費がかかりイカ加工業者にも大きな経済的負担となっている。今後は、一番鮮度の良いものを人工餌料の原料として使いながら、これまでの微生物発酵処理も併用し、暫時、その割合を利益の出る方向にシフトすることが望ましい。イカ残滓は管理さえ良ければ人工餌料の原料として6000円/トンの利益をもたらすからである。また、イカ残滓中にはどうしてもある割合で品質の悪いものが生じる。その場合は亜臨界水による加水分解処理の技術も期待できる。しかし、導入にはランニングコストがキーとなる。量の確保が必要な場合には、イカ残滓以外の一般魚腸骨の処理も念頭におき、柔軟な残滓処理プラントを考えていくべきである。

報告書

(1件)
  • 1999 実績報告書
  • 研究成果

    (2件)

すべて その他

すべて 文献書誌 (2件)

  • [文献書誌] Shunnji JANUMA: "Trial Use of Artificial Bait with Tuna Longline"Bulletin of the Faculty of Fisheries. 50. 71-76 (1999)

    • 関連する報告書
      1999 実績報告書
  • [文献書誌] 三浦汀介: "イカから広がる産業ネット"品質管理. 50. 21-27 (1999)

    • 関連する報告書
      1999 実績報告書

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公開日: 1999-04-01   更新日: 2016-04-21  

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