研究課題/領域番号 |
11128207
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研究種目 |
特定領域研究(A)
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配分区分 | 補助金 |
研究機関 | 東北大学 |
研究代表者 |
飯沼 恒一 東北大学, 大学院・工学研究科, 助教授 (40005484)
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研究分担者 |
佐藤 義之 東北大学, 大学院・工学研究科, 助手 (00005480)
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研究期間 (年度) |
1999
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研究課題ステータス |
完了 (1999年度)
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配分額 *注記 |
800千円 (直接経費: 800千円)
1999年度: 800千円 (直接経費: 800千円)
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キーワード | ゼロエミッション / 塩素系物質 / 物質循環 / 数理モデル |
研究概要 |
本研究はゼロエミッション社会を目指した最適な物質循環過程設計の為の数理モデルを構築し応用することを目的として、複数の生産・消費地域内を循環する任意個数の物質量の時空間変化を予測する汎用数理モデルを、数年前我々が導入した連立放物型偏微分方程式の解析解を基礎にフーリエ変換及び行列演算を用いて研究した。 【平成11年度の研究成果】 1.一つの地域内における不偏的ゼロエミッション系を対象として、任意個数の物質の変質レート(反応係数)を要素とした行列及び行列式を用いた定常物質量決定の為の一般公式を導入した。本公式はある一つの地域内で物質循環が完全に平衡状態として達成・実現された際の個々の物質の存在比を、複数の変質レートから計算・予測するものである。 2.この一般公式をモデル地域の7塩素系物質循環解析へと具体的に応用し、本邦における塩素国内需要構造データ(1997年度)に基づく7塩素系物質の定常存在量(循環が完全に平衡状態に達した際の7物質の存在量)の比を再現する為の16個の適切な変質レートを決定した。 3.n地域内を循環するm種類の物質からなる偏在的ゼロエミッション系を対象として、物質フローレート(輸送係数)及び変質レート(反応係数)を要素とした行列及び行列式を用いた各地域ごとの定常物質量決定の為の一般公式を導出した。本公式はn地域を複数の生産地域及び消費都市に分類し、各地域内におけるm種類の物質の平衡状態における偏在量の比を複数のフローレート並びに変質レートから計算・予測するものであり、生産地域内に製品製造のための複数個の原料物質が存在し、これらが製品化され、輸送を通じて消費都市で複数個の製品(日用品)として消費され、再利用されるという現実的な社会経済構造を物質循環系として具体的に解析出来る点で極めて有用である。
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