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化石始原保全を目指したエミッションレスなプラスチックの化学的リサイクルシステム

研究課題

研究課題/領域番号 11128233
研究種目

特定領域研究(A)

配分区分補助金
研究機関京都工芸繊維大学

研究代表者

奥 彬  京都工芸繊維大学, 工芸学部, 教授 (50027885)

研究分担者 山田 悦  京都工芸繊維大学, 工芸学部, 助教授 (30159214)
研究期間 (年度) 1999
研究課題ステータス 完了 (1999年度)
配分額 *注記
2,400千円 (直接経費: 2,400千円)
1999年度: 2,400千円 (直接経費: 2,400千円)
キーワードポリカーボネート / ポリエチレンテレフタレート / モノマーリサイクル / プラスチックリサイクル / 石油資源枯渇防止 / テレフタル酸 / ビスフェノールA
研究概要

環境中に投棄され焼却されるプラスチックは、環境破壊のみならず貴重な有機資源の枯渇や地球温暖化につながる世界規模の問題である。この問題解決には、廃棄プラスチックを設置容易な簡便装置を使って原料モノマーへ戻すサイクルを効率よく編成することが重要である。本研究では、重縮合系高分子の代表としてポリエチレンテレフタレート(PET)とポリカーボネート(PC)を主たる研究対象にとりあげ、原料モノマーへ解重合しバージン同等樹脂へ重合し再利用するケミカルリサイクル法の開発を行った。
(1)穏和な条件下、PETは無水エチレングリコール(EG)中150〜180℃で短時間にアルカリ分解して、テレフタル酸ナトリウムとEGに解重合する。テレフタル酸ナトリウムは固体粉末として析出するのでろ過によって容易に分離でき、これを少量の水に溶解し、濃硫酸を加えてテレフタル酸(TPA)を晶析させる。反応溶媒でモノマーでもあるEGは、適当量用いれば定量的に回収でき、繰り返し利用が可能である。また回収試料に含まれる不純物や色素などは精製の過程で除かれ、高純度のTPAが高い回収率で分離できた。本法をスケールアップして技術的実験も進めており、実用化の可能性が得られている。
(2)(1)の方法についてライフサイクル評価(LCA)を行い、廃PETからPET樹脂を製造するプロセスは原油から製造する場合と比較すると、エネルギー消費量、排ガス消費量などが少なく環境負荷は小さいが、経済コストは安価とは言えないという結果が得られた。原料モノマーのみでなく副生成物の硫酸ナトリウムの資源化や簡便な解重合装置を回収現場に設置することによりコストの削減は可能と考えられる。
(3)CD等に大量に使用されているポリカーボネート(PC)樹脂について、同様にアルカリ系触媒を用いた解重合反応により、定量的にビスフェノールAと炭酸ジメチルを得るケミカルリサイクル法を開発した。実際の廃PCに適用し、高収率を得た。

報告書

(1件)
  • 1999 実績報告書
  • 研究成果

    (6件)

すべて その他

すべて 文献書誌 (6件)

  • [文献書誌] 奥彬: "プラスチックリサイクルで期待される化学企業のリーダシップ"JCII NEWS.. 3. (2000)

    • 関連する報告書
      1999 実績報告書
  • [文献書誌] 奥彬: "化学者と化学企業の次世代への責任"有機合成化学協会誌. 58(2). 85 (2000)

    • 関連する報告書
      1999 実績報告書
  • [文献書誌] 奥彬: "廃プラスチックの正しいケミカルリサイクル"ケミカルエンジニアリング誌. 44(2). 97-101 (1999)

    • 関連する報告書
      1999 実績報告書
  • [文献書誌] 奥彬: "リサイクル社会への期待と不安"繊維学会誌. 55. 166-169 (1999)

    • 関連する報告書
      1999 実績報告書
  • [文献書誌] 奥彬: "廃プラスチックの正しいケミカルリサイクル"ケミカルエンジニアリング誌. 44(10). 812-816 (1999)

    • 関連する報告書
      1999 実績報告書
  • [文献書誌] A. Oku: "Chemical Conversion of Poly (carbonate) to Bis (hydroxyethyl) Ether of Bisphenol-A A Method for Chemical Recycling of Poly (carbonate) as Monomers"Polymer. (in press). (2000)

    • 関連する報告書
      1999 実績報告書

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公開日: 1999-04-01   更新日: 2016-04-21  

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